研究実績の概要 |
本研究課題について、2020年度は論文2本、学会発表2本の成果あげることができた。 成果①(論文):小柳津和博(2020.11)インクルーシブ保育における関わり合いの意義-重症心身障害児と共に学ぶことによる教育的価値を考える-,桜花学園大学保育学部研究紀要,第22号,27-37. 本論文では、重症心身障害児を含む集団において関わり合い・育ち合う関係を接続させるためには、子どもたちが横並びとなる関係、仲間同士が共感できる関係、共に適応しあう関係が必要であることを明らかにした。 成果②論文:小柳津和博(2021.3)インクルーシブ教育システムの推進に関わる現状と課題-海外のインクルーシブ教育施策を基にした検討-,桜花学園大学保育学部研究紀要.第23号,73-83. 本論文では英国のインクルーシブ教育施策と日本の特別支援教育施策を比較して課題を整理した。今後の日本型インクルーシブ教育には「特別の教育的ニーズ」と「障害」を切り分けて考えることが重要な課題であることが示唆された。 成果③(学会ポスター発表):小柳津和博・他1名(2020.5)インクルーシブ保育に必要な保育者の役割に関する研究-子ども同士の関わり合いを促す保育者の創造力-,第73回日本保育学会. 本発表では、障害のある子どもと周囲の子どもの関わり合いを促す保育者の創造力に「予見的創造力、即時的創造力、共感的創造力、未来的創造力」の4つの創造力があることを報告した。 成果④(学会自主シンポジウム話題提供):小柳津和博・他4名(2020.9)インクルーシブ教育の発展を目指した教育環境の革新-多様性と共生の実現に必要な者とは-,日本特殊教育学会第58回大会. 本発表では、重症心身障害児の活動への参加を可能とするための視点として、環境接続を配慮した保育環境づくりが重要である旨を報告した。
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