研究課題/領域番号 |
20K02652
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 博子 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (90769621)
|
研究分担者 |
後藤 あや 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00347212)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | community health / infant / children / quality of life / pediatric dermatitis |
研究実績の概要 |
1.第119回日本皮膚科学会総会にてポスター発表「乳幼児をもつ母親の児の皮膚症状の認識と医師所見の比較」 2.雑誌投稿。Journal of primary care & community health 2021年01月 ISSN 番号:2150-1319 Development of a Pediatric Dermatology Screening Tool Based on Two Parent-Reported Skin Symptoms: Comparison of Parental Recognition and Physician Diagnosis of Skin Symptoms of Infants and Toddlers. 目的:母親が子供の皮膚の状態を評価するためのツールを開発した。方法:2018年12月から2019年3月までの間に皮膚科クリニックを受診した乳幼児200名の保護者を対象。保護者には、乳幼児の皮膚症状、かゆみ、睡眠状況に関する認識とQP9のQOL評価9項目を含む項目について自記式調査票に記入してもらった。主治医は、乳幼児の皮膚症状と保護者より聴取した過去に行われた治療法について記入。主治医が指摘した皮膚症状の重症度をゴールドスタンダードとして、保護者が報告した3つの認識項目(皮膚症状、かゆみ、睡眠状況)と比較検討して、最適なカットオフスコアを明らかにした。結果:最適カットオフスコアは、かゆみと睡眠状況の2項目合計スコア(範囲0~6点)を0~2点/3~6点に区分したところであり、感度73%、特異度64%であった。また、上記カットオフスコアで分類した2群間では、QP9スコアにおいて有意差がみられた。 結論:皮膚炎を持つ乳幼児の保護者から報告された2つの症状に基づいた乳幼児用スクリーニングツールを開発し、その精度と基準関連妥当性を確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は順調に進み、乳幼児の一般的な健康診断に広く利用することを目的とした小児皮膚科スクリーニングツールの開発について英文誌での投稿により公表できた
|
今後の研究の推進方策 |
開発したシンプルな項目数2つのツールは、保護者が児の皮膚の状態をよりよく理解し、スキンケアやサポートを必要とする子供を識別するのを助け、適切なスキンケアのアドバイスを受けることにつながる。そのため、小児のプライマリーケアや公衆衛生サービスの現場で広く利用できる可能性がある。今後は、ツールの実践的評価と国内での発表により多くの方々への広報を行う予定である。
|