研究課題/領域番号 |
20K02652
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 博子 福島県立医科大学, 看護学部, 准教授 (90769621)
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研究分担者 |
後藤 あや 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00347212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 乳幼児皮膚炎 / スキンケア / 保護者 / QOL / 乳幼児スキンケアチェックツール |
研究実績の概要 |
1.学会発表 2021年08月31日開催の「福島県保健衛生学会」で口頭を行った。概要:皮膚炎を持つ乳幼児の保護者が報告した皮膚症状に基づく、乳幼児の一般健診で広く利用できる乳幼児スクリーニングツールの開発をしたので紹介を行った。 2.論文投稿 乳幼児の母親による「乳幼児スキンチェック」と生活の質(QOL)の関連 一施設横断調査 、著者:佐藤 博子, 後藤 あや, 村上 道夫, 川端 康浩 、掲載誌は、日本小児皮膚科学会雑誌。発行年は2022年02月41巻 1号。ISSN 、番号:0286-9608 、概要:本研究は、開発した「乳幼児スキンチェックツール」のスコアと生活の質(QOL)の関連を調べることを目的とし、皮膚科クリニックを受診した乳幼児200名の保護者を対象とした横断研究である。保護者に、「乳幼児スキンチェック」項目(かゆみ、睡眠状況)とQP9(QPCAD) shortened to 9 questions)を自記式調査票に記入してもらい、192名(有効回答率96%)のデータを分析した。「乳幼児スキンチェック」(得点範囲0〜6点)のカットオフは2点/3点(医師の判定を基準としたときの感度73%、特異度64%)であり、2区分した時のQP9との関連について分析した。「乳幼児スキンチェック」スコア0〜2点と3〜6点の2群間で、QP9の下位尺度C(家族の協力)を除いた下位尺度A(疲労症状)、B(皮膚炎に関する症状)、D(達成感)に有意な差がみられた。「乳幼児スキンチェックツール」は臨床的な重症度だけでなく母親のQOLとも関連しており、今後の乳幼児健診などで育児支援の一助となることが示唆された。日本国内での小児皮膚科学会誌に掲載できたことは、今後の活動の土台とできると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進んでいる。昨年、作成・検証した乳幼児スキンチェックツールについて「福島県保健衛生学会」にて口頭発表を行った。皮膚炎を持つ乳幼児の保護者が報告した皮膚症状に基づく、乳幼児の一般健診で広く利用できる乳幼児スクリーニングツールの開発をした紹介を行った。この学会は、福島県内の保健事業に関わる方が多く参加される。今年度はコロナ禍の影響により、乳幼児健診事業との連携をとることができなかったが今後につなげるためのツールの紹介が行えた。 昨年の英文誌の投稿に続き、日本小児皮膚科学会雑誌に乳幼児スキンチェックツールのQOLの関連について行った研究の論文投稿を行い掲載された。「乳幼児スキンチェックツール」は臨床的な重症度だけでなく母親のQOLとも関連しており、今後の乳幼児健診などで育児支援の一助となることが示唆された。昨年の英文誌の投稿に続き、日本国内での小児皮膚科学会誌に掲載できたことは、今後の活動の土台とできると考える。
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今後の研究の推進方策 |
開発した乳幼児スキンチェックツールは、健診事業での活用と共に皮膚科クリニックにおいても活用について検討していく。ツールの紹介と共にスキンケアのポイントを掲載した冊子を作成して、運用法について検討していく。今年度はコロナ禍の影響により、乳幼児健診事業との連携をとることができなかったが、次年度は連携の仕方について研究協力者と主に考えて実践に向ける。
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