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2023 年度 実績報告書

原発事故後の子どもの身体と遊び 活動低下を強いられた子どもの回復プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02656
研究機関尚絅学院大学

研究代表者

東 義也  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (60279495)

研究分担者 荒尾 貞一  北里大学, 獣医学部, 准教授 (30159488)
山崎 裕  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (40322656)
岩倉 政城  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 名誉教授 (90005067)
峰 友紗  武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (90587651)
Sam Murchie  尚絅学院大学, 総合人間科学系, 客員研究員 (90714709)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード放射能汚染 / 回復 / 自然 / 保育者の変容
研究実績の概要

福島第一原子力発電所の事故による放射能汚染は、福島の特に乳幼児の生活と遊びを大変脅かすものだった。長期間外遊びを制限された子どもが、制限撤廃後も土や虫に触れず恐れるなどの症状を、我々研究チームは「自然剥奪症候群」(Nature Deprivation Syndrome)と名付けて世界に発信し続けている。
最終年度の成果としては、福島、山形、宮城の3つの園からの実践報告を受けて、震災後から継続研究してきた集大成を尚絅学院大学総合人間科学会第8回大会において2件発表したことである。「大震災による保育抑制とそこからの回復にみる質的発展」と題して、その1では当時の様子を振り返ってもらったインタビューを行い、テキストマイニング分析を行った。ちょうどコロナの時期でマスクや遊びに制限がかけられて、子どもの「体」の動きが悪くなった、原発事故の時と「似る」状態になっていると考察された。
その2では、新しく開設された園で子どもが泥まみれになって遊んだり、福島から避難してきた子どもとその家族へ篤い支援を行ったり、汚染されて食べられない果実をめぐって子どものたくましく育つ力が発揮されるなど、震災を通して新たな姿が見られ、また、どの現場でも保育者たちに新しい気づきが与えられていることが観察・考察された。子どもの心と体を回復するのは、やはりありのままの自然であり、また、保育者の豊かな感性と柔軟に応答する力であることが分かった。
この発表の土台になった研究は、アテネ で2022年に行われたOMEP世界大会で“Confronting Radiological Contamination From the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant In Early Years Childcare and Education:Data Based Caution vs. Emotion Based Overreaction”と題して発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 大震災による保育抑制とそこからの回復にみる質的発展その1 被災地保育園インタビューの分析から2024

    • 著者名/発表者名
      荒尾貞一、東義也、齊藤敬、峰友紗、遠藤美保子、岩倉政城
    • 学会等名
      尚絅学院大学総合人間科学会
  • [学会発表] 大震災による保育抑制とそこからの回復にみる質的発展その2 保育者主導から子どもを軸とした保育へ2024

    • 著者名/発表者名
      東義也、荒尾貞一、岩倉政城、山崎裕、小松秀茂、齊藤敬、金野智津、サムマーチー、峰友紗、遠藤美保子、高橋栄美子、石垣慶子
    • 学会等名
      尚絅学院大学総合人間科学会

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公開日: 2024-12-25  

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