研究課題/領域番号 |
20K02712
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
城戸 裕子 愛知学院大学, 心身科学部, 准教授 (10468225)
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研究分担者 |
牧田 潔 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (00455560)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 防災教育 / 保育 / 感染対策 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究2年目である。研究の目的は、「子どもが災害発生時に命を守る危機管理力を日常的な遊びや生活の場面の中で身につけることを目的とし、危機管理実践力育成の子ども防災教育教材の開発を行う」ことである。 2年目の研究予定としては、聞き取りにより発災時の状況、行動、避難の実態を災害種別ごとのカテゴリー化から課題分析を行うことを予定していたが、研究協力を得られた保育園での新型コロナウィルス感染者の出現、他地域からの訪問自粛要請などの状況が重なり、予定通りの訪問が遂行できなかった。SNSを活用した会議開催も計画を進めたが、感染防止対策や感染禍の中、多忙を極めている保育園に対しては負荷をかけることになり、状況が落ち着いた際の受け入れを申し出、了承を得た。 今後については情勢を見極め、分担研究者と研究協力者間で丁寧な議論と協議を行い、全国調査を新たに追加研究として行うことで方向性を定めた。災害での被害を中心にした聞き取り調査と質問紙調査を当初検討していたが、調査範囲については、特定区域以外(聞き取り訪問調査対象地域)の全国に展開すること、また昨今の情勢をふまえ、新たに「感染対策」という視点を取り入れることで、より広い知見が得られることを推測し、合議を図った。また保育園でのマニュアルを精査することも知見として加え、東京都区内の保育園のマニュアル並びにBCPを入手した。地域のハザードマップについても精査を開始した。 尚、「防災頭巾」の意匠登録出願を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年は、2年目に該当する。当初予定では、保育園を訪問し、聞き取り調査を行う予定であるフィールドワークを想定していたが、継続的な新型コロナウィルス感染禍また緊急事態宣言発令のため、訪問調査は困難であった。Zoom会議などの実施も検討したが、現場の感染対策が多忙を極める中、予定通りに実施ができなかった。 そのため、分担研究者並びに研究協力者と協議の上、訪問調査と並行して全国調査(質問紙)を取り入れることを検討し、調査方法、内容を精査した。また感染状況が落ち着いた際に訪問調査を受け入れていただける保育所の候補を作成し、協力を求めた。(現時点で5施設の協力が得られた。) 研究計画の変更を余儀なくされたが、多角的な視点からの研究遂行につながると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は、「子どもが災害発生時に命を守る危機管理力を日常的な遊びや生活の場面の中で身につけることを目的とし、危機管理実践力育成の子ども防災教育教材の開発を行う」ことである。今回、新型コロナウィルス感染という世相があり、災害時にもこれらの状況を鑑みた対応が求められるとの構想にも至った。そのため、新たに「感染」ということも視野に入れた調査並びに成果物の作成を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度予定していた訪問調査が新型コロナウィルス感染禍において、実施できなかった。そのため旅費の執行がなかった。今後については、訪問調査と並行し、質問紙調査を実施するため、その作成と分析に使用する予定である。
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