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2021 年度 実施状況報告書

保育所でサーベイランスを応用したインフルエンザ・感染性胃腸炎ラインリストの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02716
研究機関大手前大学

研究代表者

横田 知子  大手前大学, 国際看護学部, 講師 (70749027)

研究分担者 清水 宣明  愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70261831)
奥村 紀之  大阪市立大学, 健康科学イノベーションセンター, 特任講師 (40510277)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード保育施設 / 感染管理 / インフルエンザ / 感染性胃腸炎
研究実績の概要

保育所におけるインフルエンザ,および感染性胃腸炎の感染伝播動態調査は,聞き取りによる記述疫学調査をした。研究参加の同意が得られた保育所の管理者から,感染症発生記録の閲覧許可を受けラインリストを作成した.ラインリストを管理者に提示し,感染症に関する個人記録を基に聞き取り調査をした.質問項目に関する情報が全て保管されていない場合は,可能な範囲で調査した.また,集団感染流行状況について聞き取り調査をした.保育所ごとの感染状況まとめ,集団感染の発生を把握する上で流行曲線(エピカーブ),感染流行動態の詳しい経過を把握する上でダイアグラム,集団感染の場所を把握する上でエピマップを作成し分析した。インフルエンザ,および感染性胃腸炎が流行する10月~3月の期間,園児の感染発生状況のサーベイランスを縦断調査した.同時に集団感染が発生した施設の施設長と保育士の対応,および施設の園児の行動範囲をインタビュー調査し,集団感染発生時の感染経路と原因を分析した。インフルエンザ集団感染発生の傾向は,地域の感染レベルが警戒レベルに達した時期と同時期であり,地域の感染状況が保育所の感染流行に大きく影響していた.保育施設へ感染侵入する経路は家庭内環境を経て,クラス間感染の要因になっていた.感染性胃腸炎に関して、家庭内感染から保育所内に持ち込まれ,クラス内で感染伝播が発生した可能性が示唆された.必ずしも同じトイレを使用するクラス間で感染伝播は発生しておらず,トイレや水回り以外に感染経路がある.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

インフルエンザ,および感染性胃腸炎が流行する10月~3月の期間,園児の感染発生状況のサーベイランスを縦断調査した.同時に集団感染が発生した施設の施設長と保育士の対応,および施設の園児の行動範囲をインタビュー調査し,集団感染発生時の感染経路と原因を分析した。コロナ感染症の流行に伴う対面調査の制限が発生したが、デジタルツールを活用しした。

今後の研究の推進方策

今後も対面・非対面の方法を臨機応変に活用し、研究を進めていく。研究1と研究2の結果から,施設構造,園児数や行動範囲,集団感染の原因を検討した保育所のサーベイランスに特化したラインリストを開発する.各保育所が日常業務の中でサーベイランスを実施・分析し,集団感染発生が早期予測できるツールを提言する.

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で緊急事態宣言が発令され、研究対象施設である保育施設への出入りが制限されたため、交通費が予算以下となった。また、国際学会の開催の中止や、海外への渡航自粛のため、渡航費や研究発表の費用を使用することができなかった。今年度の感染症の発生状況に応じて、国際学会の参加、および研究発表に費用をしようする。また、感染対策を十分に取りながら、保育施設での調査を開始する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Infectious Diseases and Infectious Disease-Like Symptoms in Child Care Centers- Longitudinal Analysis of Trends in Childcare Records-2021

    • 著者名/発表者名
      Satoko Yokota
    • 雑誌名

      大手前大学国際看護研究所研究集録

      巻: 1 ページ: 33-42

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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