研究課題/領域番号 |
20K02719
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研究機関 | 福岡女学院大学 |
研究代表者 |
藤田 一郎 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (60228989)
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研究分担者 |
赤間 健一 福岡女学院大学, 人間関係学部, 准教授 (40469078)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 前向き子育てプログラム / 幼児 |
研究実績の概要 |
本研究では、保育園、幼稚園の先生が前向き子育てプログラム「トリプルP」ファシリテーターになり、園で開催する子育て講座を幼児の保護者が受講して、家庭と園の子育て環境が変わることにより、子どもの社会的適応性が向上するのかを検証する。福岡県宗像医師会、園医会の協力のもとに地域レベルの介入調査を計画している。 2022年6月12日(日)、研究代表者は「第7回トリプルPジャパン研究会、佐賀大会」を佐賀市会場とオンラインのハイブリッド形式で主宰し、トリプルPセミナー講演を行った。2022年9月、ファシリテーター養成講座に研究代表者の大学院院生1名が受講した。資格取得後はグループワーク開催時に協力する予定である。 グループワークの開催について宗像医師会、幼稚園園長らと協議し、案内チラシの配布を幼稚園で行った。2022年11月16日~12月28日(計7回)のオンライン講座に保護者2名が参加した。グループワーク事前と事後に子どもの適応性についてStrength and Difficulties Questionnaire(SDQ)による質問紙調査を行って効果を検討した。受講者1名は質問紙調査で適応性の改善効果が認められた。2名の自由記述によると、グループワーク受講によって子育ての振り返りができて、トリプルPの子育て方法を参考にして子どもへの関わり方が少し変化したことが推測できた。 グループワーク開催時に使用、および質問紙調査結果分析のための機器として、ノートパソコン1台を購入した。 2022年度が研究期間最終年度のため、延長して2023年度も継続する。保育園、幼稚園の保護者を対象としてトリプルPセミナーおよびグループワークをオンラインまたは対面で開催して質問紙調査を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和2年度、令和3年度にファシリテーター資格を取得した保育園・幼稚園の先生方には、保育現場での子育てスキルの活用を提案した。 ファシリテーター資格を取得した園の先生と協力し、保育園、幼稚園の保護者を対象としたトリプルPセミナー、およびグループワークを開催する計画であったが、コロナ禍のためイベント開催を自粛するべきと判断し、オンラインによるグループワークを1回だけ開催した。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を延長して2023年度に本研究課題を継続する。 令和2年度、令和3年度にトリプルPファシリテーター資格を取得した宗像市・福津市の保育士、幼稚園教諭とともに、保育園、幼稚園の保護者を対象としたトリプルPセミナー、およびグループワークを開催して質問紙調査を行う。 ファシリテーターである保育園・幼稚園の先生方には、保育現場での子育てスキルの活用を提案する。 トリプルPグループワーク開催前後に、保護者および担任の保育士・幼稚園教諭に質問紙調査を行う。質問紙は、子どもの適応性:Strengths and Difficulties Questionnaire, SDQ、親の適応性:Depression-Anxiety-Stress Scale, DASS、幼児用社会的スキル尺度(保育者評定版)を使用する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
ファシリテーター養成講座受講を希望する保育士、幼稚園教諭の募集において、コロナ禍のためオンライン講座になったことや日程調整の困難さがあった。そのため養成講座受講費が少なかった。 保育園、幼稚園保護者を対象としたセミナー、およびグループワークを自粛し、オンラインによるグループワークを1回しか開催できなかったため、経費の使用が少なかった。 次年度は上記計画を実行して経費を使用する予定である。
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