研究課題
前年度までに実施したインタビュー調査の詳細分析を行ったものの,研究期間内の論文化は難しく,次年度になる予定である。本科研のまとめの一貫として,「教員評価」を校種横断ならびに設置者横断の視点でまとめることで,各段階が置かれている状況を整理し,今後の「教員評価」の展望を示すことを目的とする論文を作成した。具体的には,「教員評価」と題される著作を整理し、これまでにどのような議論がなされてきたのか、また現時点でどのような課題があるのかという点について整理を試みた。主たる知見は,次の通りである。①教員評価を校種と設置形態によって全体的に並べてみた結果、小中学校・高等学校・大学には違いがあるものの、教員にとっての「評価」とそれに関わる管理職の姿勢という点においては共通項があった。②「教員評価」にあたっては、教員にとって納得感のあるものか、給与に反映されるのかという点や目標管理は管理職による管理統制なのか、それとも教員を守る側面を持っているのかという点で議論が分かれている実態があった。③その際,改めて「教員の働き方改革」という視座で「教員評価」を再解釈し,制度・政策への提言に繋げる必要があることが示唆された。
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教育学研究論集
巻: 21 ページ: 10,16