研究課題/領域番号 |
20K02740
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
與儀 幸朝 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 講師 (70773365)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 柔道 / 体つくり運動 / 多様な動きをつくる運動遊び |
研究実績の概要 |
令和2年度は、九州地区の小学校200校を対象として体つくり運動の実施状況調査を行った。その結果、本年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で体つくり運動の力試しの運動や用具を操作する運動等において実施を見合わせる学校が多いことが判明した。この状況でどのように教材を開発するか、研究協議会で検討を重ね6時間の授業計画でソーシャルディスタンスを確保したうえで、柔道の基本的な動きを取り入れた多様な動きをつくる運動遊び教材を開発した。 開発した教材は、研究協力校の低学年児童を対象とした体つくり運動遊びの授業で取り入れた。実際に柔道の動きの要素を取り入れた教材は、中学校へとつながる運動技能の接続の観点から、「姿勢と組み方」「受け身」「崩し・体さばき」「進退動作」という4つの基本的な動きにつながるように発達段階に応じて段階的に発展させていく方法で実施した。具体的には、帯を使った帯引き遊び、マットとマーカーを使ったマーカータッチ遊び、タックルマットを使った押し合い遊び、雑巾を使った雑巾ウォークなどである。 研究協力校での授業実践は、日本武道学会初等教育部会等で発表をして多くの研究者から助言を頂いた。今後は、今回の実践を通して収集した児童の感想や質問紙調査および動画分析等を行って、その結果を研究協議会等で吟味して次年度の中学年の体つくり運動につなげていく。研究協力校での実施時期が三学期だったため現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度の前期は各学校における体つくり運動の実施状況調査を行った。後期はその結果を踏まえて、中学校との運動技能の接続の観点から低学年での多様な動きをつくる運動遊び教材の開発を行って、研究協力校で実践した。コロナ禍で厳しい状況であったが、研究協力者や現場の先生方の協力が得られ、おおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度の前期は、前年度に得られたデータを多方面から解析して研究協議会で成果と課題を検証する。後期は中学年の児童を対象として発達段階に応じた体つくり運動の教材を開発し、その実現可能性について研究協力校にて実証する。 なお、前年度(令和2年度)の調査結果は、学会発表や論文により公表する。
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