研究課題
本研究は,STEM型のものづくり教育の教材として,i)複数のSTEM要素を包含し,ii)簡単にかつ自由度のあるSTEM型ものづくりが体験でき,更にiii)つくり上げた製品の評価が定量的に行える製品として,重さを測定する「はかり」をモチーフとして一連の教材開発を行ったものである.まずベース教材となっている「ばねばかり」に関しては,昨年度に開発および授業実践に投入した「プレファブ部品を用いた,短時間で組み立てが可能でかつ自由度のあるものづくりができるばねばかり」に,簡単に艤装可能な電子読取システムの開発を行った.最初はフォト・トランジスタのみを用いた簡単な設計仕様の測定系の開発から始め,これを段階的に設計仕様を上げながら設計・開発をくり返し,その経緯を記録することで「段階的構想設計」の経緯を提示できる教材とした.最終的に,可視光光源を用いたフォト・インタプリタとオペアンプを組み合わせ,IchigoJamマイコンにより電子読取をする装置を,上述のばねばかりに艤装できるようになった.さらに,本研究の測定器をモチーフとした教材化が,重さの測定以外の他の物理量の測定系の教材化にも応用できることが明らかとなったため,上記の「ばねばかり」の開発で得られた「段階的構想設計」「プレファブ型部品による組み立て中心のものづくり」「教育対象者に合わせたスピンアウト教材」といったノウハウを投入して,さまざまな測定系をモチーフとしたSTEM型のものづくり教材開発を行った.これらの結果は,学会にて発表された.
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The 2023 International Conference on Artificial Life and Robotics (ICAROB2023), Feb. 9 to 12, on line, Oita, Japan
巻: None ページ: 555-559
巻: None ページ: 564-568
巻: None ページ: 569-572