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2021 年度 実施状況報告書

部活動が「過熱化」する根源的なプロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K02771
研究機関鹿屋体育大学

研究代表者

関 朋昭  鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (20321367)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード部活動 / 部 / 定義
研究実績の概要

今年度の研究成果として、そもそも「部活動とは何か」という問いに対し答えを与えることができた。その要旨は次の通りである。
本研究の目的は、「部活動」の定義を示すことである。「部活動」という用語を定義することなく「運動部活動の在り方」「文化部活動の役割」などの本質的な議論をすることは出来ない。学問の基本である。本研究は、学問が正統に体系づけられている哲学、数学の二つの学問に準拠しながら考察を進め、「部活動」という用語を定義し、ひいては部活動研究を体系的に学問づけるための序説としたい。
「部活動」の定義は、「教育課程外においてスポーツ等を行う組織」であり、「①自主性」「②継続性」「③公認性」の条件を満たすものである、という結論に至った。
この研究成果のインプリケーションを1つだけ記す。これまでの学術研究における調査研究(質問紙調査、インタビュー調査等)の中では、「部活動」を定義せずに実施しているものが多く、本研究では認められないような「部活動」を調査対象としている。例えば、全員加入制の「部活動」は、本研究の定義から「部活動」として認めることはできない。仮に、本研究の成果をもとに研究をデザインし直せば、これまでの学説を覆す可能性がある。特に運動部と文化部の比較研究は、全く違う知見が得られた可能性が高い。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初予定していた研究計画を順調に進められる予定でしたが、授業、学生対応、学務等々、コロナ禍への対応に多くの時間を割かなくてはならなくなりました。本研究を推し進めるためには、先行研究のレビューが不可欠ですが、今年度はそのための時間を捻出することが出来ませんでした。

今後の研究の推進方策

令和4年度は、構造主義にもとづき過熱化の概念を明らかにする予定です。そのための研究方法として、数学を用いた筆者の研究成果の知見を基にしながら「数学の圏論」で過熱化の根源的なプロセスの解明に迫りたいと考えています。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍において予定されていた調査へ行く事が出来なかったため、当該助成金の使用額に届かなかった。令和4年度は,コロナ禍の状況を鑑み、調査時期などを慎重かつ計画的に立てていく予定である。また国際会議での発表も、研究計画の予定の1つとなっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 学校における「部活動」の定義に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      関朋昭
    • 雑誌名

      九州地区国立大学教育系・文系研究論文集

      巻: 8(2)No.7 ページ: 1-16

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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