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2021 年度 実施状況報告書

SDGs時代の実践的・体験的学習とシティズンシップをつなぐ家庭科教育の理論と評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K02834
研究機関日本女子大学

研究代表者

望月 一枝  日本女子大学, 家政学部, 研究員 (60431615)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード家庭科 / シティズンシップ教育 / ケアの倫理 / 実践的・体験的学習 / 子どもが経験しているカリキュラム / 生活世界の変容
研究実績の概要

本研究の目的は、家庭科の実践的・体験的学習とシティズンシップ教育の関連を検証し、SDGs時代に教育に求められている生活の変容を促す家庭科教育の理論と評価を解明することである。具体的には、衣、食、住などの実践的・体験的な学習とシティズンシップをつなぐ授業を開発して授業実践分析や家庭科教師へのインタビュー調査によって、育まれた技能と価値観や倫理観などを評価する。
本年度は第一に家庭科カリキュラムを子どもが経験したカリキュラムに着目して開発する方法を考察すること、第二にSDGsの目標のジェンダー平等に着目した30代家庭科教師へのインタビュー調査から、家庭科ではどのような資質・能力が育つのかを検討した。第三にコロナ・パンデミックをふまえた家庭科教科論を検討した。方法として普通教育における家庭科の在り方を考察するために、教師の経験に着目したクラディニンらのナラティブ探求研究に依拠して1980年代からの子どもの生活を支える実践記録の分析した。
成果として、①現代のカリキュラム研究が学習指導要領などの教えたいカリキュラム研究から子どもが学んでいるカリキュラム研究へと拡張していることを確認した。子どもの経験に着目してカリキュラム研究を進めることが重要である。②家庭科ではジェンダー平等に資するためにケアリングという視点があり、ケアの倫理が育まれていくことを析出した。③生徒の「今、ここ」を支えるために、教師が学校の内と外とどのようにつながって生活指導実践をしたのかを1980年代から2020年代までたどり、教師の実践を支える実践コミュニティの重要性を析出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

文献調査やZoom研究会やZoomによるインタビュー調査ができた。しかし、コロナ禍のため本研究の目的を裏付けるフィールド調査が進んでいない。

今後の研究の推進方策

フィールド調査が可能となった状況を待ってフィールド調査を進める。近年の子ども家庭庁の創設や、孤立・孤独庁の検討など、社会の対応から学ぶことも進めたい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため学校現場に入って授業観察等ができなかった。データを得るため、今年度はコロナが落ち着いてきたときを見計らって、授業観察を実施したい。また、学校現場だけでなく子どもや家庭に課題を抱える若者を支援する現場に出かけて支援者への聞き取り調査を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 学校改革における生活指導と実践コミュニティの役割-学校の内と外のアクターに着目して-2021

    • 著者名/発表者名
      望月一枝
    • 雑誌名

      生活指導研究 NO.38

      巻: 38 ページ: 11-24

  • [学会発表] SDGs時代の学校教育と家庭科教育をケアリングとジェンダー平等の視点で問い直す2021

    • 著者名/発表者名
      望月一枝、阿部睦子、佐藤裕紀子、川村めぐみ、斎藤美恵子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会第64回大会

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公開日: 2022-12-28  

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