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2020 年度 実施状況報告書

小・中学校理科における自然災害関連学習の汎用的評価指標の構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K02840
研究機関比治山大学

研究代表者

林 武広  比治山大学, 現代文化学部, 教授 (50116646)

研究分担者 磯崎 哲夫  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (90243534)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード防災学習 / 小学校 / 中学校 / 理科 / 評価
研究実績の概要

本研究課題に対する予察的検討として,広島県内3大学の学生を対象に土砂災害の記憶及び防災認識に関し質問紙による調査を行った。その結果,土砂災害への対応の要点は概ね押さえられていることが明らかとなった。これらの結果は分担者を含めた共著で日本災害情報学会22回大会で発表した(令和2年11月28ー29日,第22回学会大会予稿集,140-141)
また研究の主担者,林が広島県内の小中高校に直接出向いて行う特別授業は,平成29年度採択の課題(17K04902,主担者,林武広,期間延長中)の研究のまとめも兼ねて,令和2年度後半に小学校5校(児童計260名),中学校1校(生徒107名)で土砂災害に関する理科の連携授業を遠隔方式で実施した。現在,授業を受けた児童からのコメント,中学生の自由記述で「災害にどう向き合うか」の質問回答について,テキストマイニングによる分析を進めている。令和元年度後半に小学校で実施した土砂災害に関する連携授業を受けた児童334名対象に行った自由記述よる質問紙調査のうち,本課題に関わる「災害に対してどう行動するか」の回答のテキスト分析はすでに完了しており,上記の分析結果を合わせた総合的な研究結果を令和3年中に学会で発表(口頭,又は論文)する準備を進めている。
分担者の磯﨑は上記の大学生対象の質問紙調査を所属大学の学生に実施し,回答の検討を行った。また中等教育段階の理科・地学分野における防災教育の理論的検討を行い,結果を日本地学教育学会誌「地学教育」に論文投稿している(受付済,査読中)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究課題初年度にあたる令和2年度の研究は,当初よりコロナ感染対策の対応によって,年度内に計画していたフィリピン,インドネシアへの海外渡航調査及び同国の研究者の招聘は実施できなかった。本研究課題は理科学習における汎用的な評価について検討するものであり,海外の研究者との連携を通した主担者による連携授業,現地教師の授業の参観,教師へのインタビュー,海外の研究者を招聘しての研究協議等が欠かせない。さらに国内の学校においても学校に出向いての授業参観,教師へのインタビューや防災内容の協議が必要であるが,学校外の部外者の訪問も年度内には困難であったため年度末頃に遠隔形式による小学生,中学生防災学習指導が少数の学校で実施できた状況である。

今後の研究の推進方策

コロナ感染対応については対象国であるインドネシア,フィリピンの状況に鑑みて対応せざるを得ないと考えている。現在の状況では,令和3年度内の海外渡航調査,海外の研究者の招聘は困難と考えており,遠隔方式等による代替案での対応を検討中である。現在,遠隔方式による研究協議や授業参観等を行うため海外の研究者との協議を進めているところである。

次年度使用額が生じた理由

本課題では,我が国と類似の災害が頻発するインドネシア,フィリピン等の小学校,中学校の理科で行われている防災関連内容の指導に関し,現地での授業参観や教師や教育関係者へのインタビュー及び科学教育の研究者を招聘して協議を行い,汎用的な評価に方略を検討することにしていた。しかしながら一昨年度末からの世界レベルのコロナ感染対応によって海外への渡航も招聘も非常に困難な状況が続いている。現在の状況から鑑みると今年度もこれらの国への渡航や招聘は困難な状況が続くと考えている。したがって,遠隔方式による海外インタビュー,防災関連の内容を扱う授業の参観及び研究協議に代替せざるを得ないと考えている。これらの活動のための必要な機材,消耗品,資・試料の購入,インタビューのテープ起こしや翻訳等の謝金に充てたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 災害の記憶及び防災に対する認識ー広島県における大学生の例ー2020

    • 著者名/発表者名
      林 武広,藤川 義範,土井 徹,磯﨑 哲夫
    • 学会等名
      日本災害情報学会第22回学会大会

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公開日: 2021-12-27  

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