研究課題/領域番号 |
20K02854
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松本 金矢 三重大学, 教育学部, 教授 (10239098)
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研究分担者 |
守山 紗弥加 三重大学, 教養教育院, 特任講師(教育担当) (50701439)
後藤 太一郎 三重大学, 教育学部, 教授 (90183813)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | カリキュラムマネジメント / 支援システム / 教科横断教材 / フレームワーク / 探求学習 |
研究実績の概要 |
現実的な社会問題を中心的テーマとしたカリキュラムを編成する方法を開発するために、工学におけるLCA理論を参考に「ものと人との関係を表す俯瞰マップ」を完成させた。中心的テーマを構成する各ステージとして、生産、選択、運用、廃棄を設定したまた、教材開発・分析を支援するための「教材評価のためのフレームワーク」、さらに新たにカリキュラムのシーケンスを検討するための「学習サイクル検討ツール」も開発した。開発したツールの有効性を検証するために、家政科必修科目「家庭電気・機械」における分解実習を対象として授業分析を行った。分析結果から、提案する3つのツールにより、学習の広がりを確認できること、教材の関連する分野や規模について可視化することができ、それらを基に授業全体のカリキュラムを検討できることが確認できた。 開発したツールを用いたカリキュラム検討を、本学大学教職大学院の授業「各教科教育の授業研究の最前線」において試行的に実践した。また、松阪市のある学校区における保幼小中合同教員研修会においても実践した。これにより、本手法の中心的テーマとして、具体物だけでなく様々な事象や文化的内容、実技系テーマを対象としても応用できる可能性があることが明らかとなった。 一連の研究成果は、日本産業技術教育学会において発表し、感性哲学および三重大学高等教育研究に審査論文として取りまとめることが出来た。 国内外での先進的な取り組み(授業、教材等)を調査する予定であったが、コロナ禍により、国内外の調査は全て中止せざるを得なかったが、過去に行った海外実地研究における教育的効果について、分析し論文として発表した。 さらに、現実問題としての生物の本質に迫る理科教育における新たな教材開発も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に加え、新たなツールとして「学習課程検討ツール」を開発することができた。また、具体的な授業分析に用いることで、提案ツールの改善が出来た。研究成果を学会および研究雑誌に発表し、審査論文としてその成果が認められた。さらに開発したツールを用いたカリキュラム検討を、教職大学院および現職教員の研修において試行的実践することができた。 また、理科教育における現実問題に繋がる新たな教材を開発した。高校における探究活動としての指導案を作成し、高校での授業実践を行った。また植物の生命活動をに関する学習を目的とした探究活動教材を開発し、中学校1年および2年を対象に授業実践を行った。これらの成果を学会において発表した。 さらに、海外の教育事情に関する調査については、本年度実施できなかったが、これまでの調査結果をまとめ、研究紀要に発表した。
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今後の研究の推進方策 |
開発したツールを用いたカリキュラム検討を教員免許状更新講習で実践し、現職教員による評価を受ける予定である。また、コロナ禍で実現できなかった海外におけるカリキュラム開発動向についての調査を実施したい。教科横断的なカリキュラムによる教育実践において先進的な取り組みを行っている、国内の教育機関への調査も実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により、当初計画していた調査ができず、学会発表もオンライン化されたことで、旅費の支出が小さかった。そのため、データ分析用のパソコンなどの物品費も小さくなった。次年度以降コロナ禍の状況が改善されれば、遅れている調査を実施し、予算を執行する予定である。
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