研究課題/領域番号 |
20K02873
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田中 マリア 筑波大学, 人間系, 准教授 (20434425)
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研究分担者 |
細戸 一佳 帝京大学, 付置研究所, 准教授 (90337775)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | スイスドイツ語圏の価値教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、これまでの教育学研究において、ほとんど解明がなされてこなかった「HarmoS協定」以降の現代スイスの価値教育の動向について、とりわけ、スイスにおける倫理・宗教・市民性の教育に関する改革の動向と特質について明らかにすることを目的としたものである。今回の研究期間内においては、スイスドイツ語圏における倫理・宗教・市民性の教育について、その詳細を解明することを目的に、3年間で、スイスドイツ語圏の価値教育に関する改革の動向について、理論面および実践面の両面から実態解明を試みようとするものである。研究の3年目にあたる2022年度は、研究全体の総括として結果をまとめる予定であったが、COVID-19の影響により、渡航が困難となったため、急遽、計画を一部を変更して、現場における訪問調査から得られたデータではなく、以前訪問したことのあるチューリッヒの学校を通じて現地の教育行政機関から情報提供を得て収集した資料や文献の読解を進めた。とりわけチューリッヒの教育改革の動向やその詳細、またチューリッヒで使用されている教材に関して詳細を把握することができた。今回はとくに日本の道徳教育の授業における指導場面においても、時に対立のある場合も含めて、考え議論する方法へと、質的転換が求められてることから、多様な資料のなかでも「討議」に関する主題(討議の必要性、意義、具体的な方法など)を取り上げた教科書及び指導書を中心に、スイスドイツ語圏の価値教育の特徴について考察した。その成果の一部は論文として公開済みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により、渡航できなかったことにより、現地における資料収集や聞き取り、学校教育現場の訪問視察など実地調査を進めることが困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
現在は渡航制限も解除され、スイスへの移動も可能になったことから、今後、現地における実地調査も開始する予定である。万が一、再び渡航が困難な場合はオンラインを通じて、現地の動向把握に努める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響により渡航できず、旅費の執行が計画と異なったため。次年度に繰り越し執行予定。
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