研究課題/領域番号 |
20K02880
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
桐原 礼 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (10555311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 音楽科身体表現活動 / 初等音楽科 / スペイン |
研究実績の概要 |
今年度は,スペインの初等音楽科指導計画書の分析を通して,音楽科身体表現活動のスタンダードと活動内容の特徴について考察した。スタンダード項目は,音楽科の3つのブロックに沿った内容で構成されているとともに,音楽科身体表現活動のねらいが明確にされている。学年によって文言が変化しており,子供たちの発達段階や学びの系統性を考慮して設定されているため,音楽科教員はこれらに基づいて,発達段階に合った音楽科身体表現活動を設定していくことが可能となると考えられる。スタンダードは,コンピテンシーの育成と関連させて,指導計画と評価の一体化を図るための指針となり得るため,教員が身体表現活動を通して子供たちのどのような学びを実現していくのか,学年ごとに具体的にイメージすることが出来るという利点があることを考察した。この内容を論文としてまとめて投稿し,掲載された。 また,コロナ渦でも実施可能な身体表現活動として,ボディー・パーカッション楽曲の動画作品づくりを実施し,学びについて検討した。遠隔アンサンブルの動画制作活動においては,対面での活動よりも一層,視覚的・演出的な表現の幅を広げ,作品のイメージの具現化に向けて協働で追究する学びの姿がみられることが明らかになった。この際,アンサンブルの本質である他者と音を合わせながら表現を作り上げていくことを意識づけることが課題として挙げられた。この内容を論文としてまとめて投稿し,掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度も,新型コロナウイルス感染症が収束せず,スペインへの渡航を実施することができなかった。このため,今年度は研究計画を変更し,スペインの初等音楽科の年間指導計画書を分析したり,大学の授業における身体表現活動の実践を通して指導法を検討したりした。
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今後の研究の推進方策 |
スペインの小学校音楽科や教員養成系大学の音楽教育関連の授業を参観したり,授業者や参加者などへのインタビューを実施したりして,身体表現の教授法について具体的に検討する。 (オンラインによるインタビューなど情報収集も併せて実施する)
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症対策として,昨年度に引き続き国内学会や研究会などはオンラインで参加し,スペインへの渡航も中止したため,旅費が多く残っていた。 来年度は,対面での国内外の学会参加を予定している。またスペインにおける調査を進めるためにも旅費が必要となる。その他,研究環境を整えるための物品費や,研究補助のための謝金などの経費を予定している。
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