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2021 年度 実施状況報告書

生活や社会とのかかわりを視点としたドイツの音楽科教育に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K02908
研究機関信州大学

研究代表者

中島 卓郎  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20293491)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード音楽科教育 / ドイツ / 海外連携 / 社会 / 生活
研究実績の概要

本年度は、ドイツの音楽科における「生活や社会の中の音や音楽」に関係する学習のうち政治に係る部分に焦点化し、学習内容および方法を解明することによって汎用的能力の育成について明らかにした。研究対象は次に掲げる教科書である。これらはドイツで広く使用されているものである。『DREIKLANG Musik 7/8(Cornelsen社)』『同 9/10』『Musik um uns SekundarbereichⅡ(Schroedel社)』研究の方法は、上記の研究対象の中から「政治と音楽とのかかわり」に関係する部分を抽出し、分析・考察する。分析の視点は①政治的な事実、②関連する音楽や音楽家、③課題と活動の具体、④その他とした。
その結果、学習内容は、(1)ドイツにおける政治による音楽への不当な弾圧・関与に関しての学習、(2)ドイツ国外における政治的な事象・衝突等と音楽・音楽家との関わりについての学習に概ね大別された。学習方法としては、概ね次の方法がとられている。(1)学習内容に関連した楽譜・歌詞・音源などが提示される。(2)楽曲の構造や歌詞の内容と政治とのかかわりに着目させ音楽の機能的役割についての考察が行われる。(3)政治家や多様なジャンルの音楽家の言説や政治的活動等の具体をもとに考察が行われる。(4)学習内容に関連する事柄を調査・討議させる。
学習内容に関連する事柄を調査・討議させるなど、学習者自身が主体となって学ぶ授業が展開される。特定の楽曲について学ぶだけではなく、学習内容に沿って結果的に様々な音楽や多くの情報、考え方に触れるのである。したがって、学習内容は限定的なものではなく広がりを見せ、他者との討議を経て思考がり、汎用的能力の育成に繋がっていくことなる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染防止の観点からドイツへの渡航が不可能となり、現地授業視察が行えなかったため。

今後の研究の推進方策

22年度は可能であればドイツに渡航し、研究協力者へのインタビューや現地ギムナジウムの授業視察を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナ感染防止の観点からドイツへの渡航が不可能となり、現地授業視察が行えなかったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ドイツの音楽科における「生活や社会の中の音や音楽」に関する調査研究 ―政治と音楽とのかかわりを視点として―2022

    • 著者名/発表者名
      中島卓郎
    • 雑誌名

      学校音楽教育実践論集

      巻: No.5 ページ: 71,72

  • [学会発表] ドイツの音楽科における「生活や社会の中の音や音楽」に関する調査研究 ―政治と音楽とのかかわりを視点として―2021

    • 著者名/発表者名
      中島卓郎
    • 学会等名
      日本学校音楽教育実践学会全国大会

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公開日: 2022-12-28  

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