研究課題/領域番号 |
20K02910
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
岳野 公人 滋賀大学, 教育学系, 教授 (70313632)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | STEM教育 / 技術教育 / デザインプロセス / 創造性 |
研究実績の概要 |
2021年度における創造性に関する文献研究の充実により基本方針は設定することができた。創造性については、先行研究より定義を整理し本研究で取り扱う創造性の限定を行い、具体的な教育プログラムに落とし込むことができた。具体的には、個人の創造的な解釈(mini-c)から周辺の人たちに認められる創造性(little-c)までを扱うことにした。
2022年度は、授業作りの研修やGIGAスクール構想の研修のために、創造性教育の視点を取り入れ、創造性を育てるためのSTEM教育カリキュラムを構築し研修モデルを作成した(岳野・粟津,2023)。2022年度もこの設定のもと教育委員会、各小中高等学校において複数回の教員研修を実施することができた。この中には,生徒が参加する研修なども含まれており,教員研修の実施形態について新たな可能性についても模索することができた。また,これらの教育委員会、各小中高等学校との良好な関係性を構築でき,今後は研究フィールドとしての協力を得ることもできる。
研究成果の公表については、STEM教育の重要な内容であるプログラミング教育 (Takeno・Yoko・Mori,2022) (Yamamoto・ Takeno・Kanehira・Motomura, 2022)や創造性研究に関わる研究内容(Kimihito・Awazu, 2022)において、国際会議での発表を実施し,国内外への研究成果を公開している。また国際会議等では、今後の共同研究について議論することもでき、本課題をより発展させて研究を進められる関係性も構築することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究のテーマに関わる社会的状況、GIGAスクール構想や「令和の日本型学校教育」など教育政策がが変化し、STEM教育やICT教育に関する学校教育現場の意識が積極的な方向に向いているため、研究の実施がよりやりやすい状況になっている。
また、コロナの状況がやや収束した時期に、対面での教員研修を実施することができた。対面での教員研修の実現は、現場の実状を研究者側も受け止めることができ、修正や改善が容易であった。また、対象者が同じ場合には対面での研修後は、オンラインでの開催はスムーズにできることも確認できた。対面での研修とオンラインでの研修を必要に応じて使い分けることができ、移動コストを抑えて有意義な研修成果を残すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究枠組みの設定と研究実施が概ね終了している状況である。2023年度は、まとめの年にする予定である。これらの研究成果をまとめ、国内外の学会等で発表するとともに論文化を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
渡米調査の実施が予定よりも遅れたことにより,渡航費と実地調査の費用として支出する必要があるため。
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