研究課題/領域番号 |
20K02945
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
永作 稔 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 准教授 (20447246)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | キャリア発達 / キャリア教育 / 大学生 / 動機づけ面接 / 自己決定理論 / 就職活動 |
研究実績の概要 |
本研究の研究計画は準備段階である第Ⅰ期,実証研究の段階である第Ⅱ期,実証研究に基づいて研究成果の普及をするための教材作成を行う第Ⅲ期に分かれている。4カ年計画の2年目にあたる2021年度は第Ⅱ期の実証研究に入るために予備調査を行ったり,具体的な動機づけ面接の手法について作案して検証するプロセス入ることが想定されていた。 しかしながら,新型コロナ感染症の関係で面接調査を行うための募集等の手続きが十分に進んでおらず実証研究段階まで進められていない。つまり第Ⅰ期の段階で足踏みしている状況である。一方で,準備段階が伸びたことで逆に良い成果につながったところもあった。それは日本動機づけ面接協会(https://www.motivationalinterview.jp/)の年次大会およびワークショップに参加して,本研究の推進にあたって具体的な示唆を得られたことである。その示唆とは,動機づけ面接の一般理論に加えて,その理論をスペシフィックな領域に当てはめて展開する場合のアレンジ方法に関するものであり,「産業保健指導」,「矯正教育」などの場面で動機づけ面接がどのように活用されているかというところからヒントを得ることができた。さらに,2021年度に予定していた就職活動をしなければいけないと考えている一方で,やりたくないもしくはやれないと足踏みしている大学生の就職活動に対する動機づけ喚起を促すための面接手法である(就職Motivational Interviewing:就職MI)について,介入プログラムを行うための面接シナリオを作成することができた。このことで倫理審査に臨むための材料が整ったことになる。これらを踏まえて,2022年度には実証研究段階に急ぎ入り,遅れを取り戻していくことが必要であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の関係で面接調査を行うための募集等の手続きが十分に進んでおらず実証研究段階まで進められていない。そのため「やや遅れている」と判断した。しかしながら一方で良い準備が進んだという見方も可能であると考えている。そこで,2022年度にはこれを推進力に変えて,実証研究段階へと進み,遅れている検証プロセスを推進することが必要であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度には学問を自分事として自らのキャリアの文脈に位置付けて考えることができるようにするための大学生の学業に対する動機づけに介入するための面接手法(学業Motivational Interviewing:学業MI)と,就職活動をしなければいけないと考えている一方で,やりたくないもしくはやれないと足踏みしている大学生の就職活動に対する動機づけ喚起を促すための面接手法である(就職Motivational Interviewing:就職MI)について,作成されたシナリオに基づいて介入プログラムを実施する介入群とウェイティングリスト群の比較分析を行う効果検証の研究を行う。2021年度までの準備段階で倫理審査委員会に提出するために必要な調査用具(ワークシート等)が整ったので,それを基に倫理審査に臨み,2022年度後期~春休みにかけて,実証研究段階に進む。
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