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2023 年度 実施状況報告書

アジアによる高等教育の国際化:マレーシアの「国際大学」調査より

研究課題

研究課題/領域番号 20K02967
研究機関大阪大学

研究代表者

石川 真由美  大阪大学, グローバルイニシアティブ機構, 教授 (90379230)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード大学国際化 / マレーシア / 複合社会 / ブランチ・キャンパス / マルチ・カルチュラリズム
研究実績の概要

本研究の目的は、既成概念を超える多様なアジア発の大学国際化モデルについて、マレーシアのインターナショナル・ユニバーシティ(国際大学)の調査から明らかにすることである。本年度はコロナ後の本格的な臨地調査を実施した。
まず、現地の共同研究機関であるマレーシア国民大学(UKM)の支援を得て、9月末にマレーシア政府から正式な調査許可を取得した。これを受け、3校の国際大学すなわち、1)中国主要研究大学初の海外分校であるる厦門大学マレーシア校(XMUM)、2)インドに本校をもつ医学系高等教育機関分校であるManipal University College Malaysia (MUCM)、3)マレーシア国際イスラム大学(IIUM)において、大学執行部、教員、学生を対象とするインタビュー調査を本格的に開始した。また、マレーシア高等教育省をはじめとする政策担当者および現地の高等教育専門家に複数面談し、彼らの知見から学び、助言を得た。
英国による植民地支配を経て「複合社会(plural society)」となったマレーシア現地社会は、中国、インド、イスラム高等教育機関のグローバルな進出・拡大を戦略的に受容し利用することにより、現在、東南アジアにおける新しい国際教育の拠点あるいは「ハブ」を形成しつつある。調査対象である国際大学は、複合社会の特性をむしろ生かし、それぞれ華人ネットワーク、インド発の医学とテクノロジー、イスラム教を基軸(axis)として、学生のリクルートや現地社会におけるニーズへの対応にそれぞれの強みを活かしている。このような過程で、オルタナティブな国際化が進行する状況について理解を深めることができた。
また、本研究の構想について、オックスフォード大学グローバル高等教育研究所のウェビナーで口頭発表を行い、有益なコメントを得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで新型コロナにより現地調査が出来ない状況が続いたが、今年度はマレーシア政府の調査許可を取得し、調査対象3大学において本格的な聞き取り調査を開始するなど、順調に研究が進展した。3大学においては、学長はじめ、大学執行部、教員、学生と一部では卒業生のインタビューを実施し、現地の政策担当者や高等教育専門家から助言を得た。また、国際セミナーにおいて研究構想に関する口頭発表を行った。

今後の研究の推進方策

今後も本格的な臨地調査を継続する。さらに、現地の研究者や専門家、政策担当者との意見交換を定期的に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナによる渡航制限のため臨地調査の開始が遅れたため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Internationalising the ‘plural society’: Alternative transnational higher education in Malaysia2023

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa, Mayumi
    • 学会等名
      CGHE Seminar 359, Center for Global Higher Education, University of Oxford
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2024-12-25  

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