研究課題/領域番号 |
20K02969
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
林 透 山口大学, 教育・学生支援機構, 准教授 (20582951)
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研究分担者 |
清水 栄子 追手門学院大学, 基盤教育機構, 准教授 (10760275)
我妻 鉄也 千葉大学, アカデミック・リンク・センター, 特任助教 (20634059)
長澤 多代 三重大学, 地域人材教育開発機構, 准教授 (30346944)
宝来 華代子 崇城大学, SILC, 准教授 (70794551)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 学習支援 / 正課教育 / 正課外教育 / 自律的学習 / 教職学協働 |
研究実績の概要 |
本研究の目的である「【1】『学習支援』の意義・目的に関する共通的要素の概念化」「【2】『学習支援』の自律的学習理論を含んだ方法論」「【3】『大学教員・大学職員・学生』三者の協働・連携を網羅した『学習支援』の担い手育成の体系化」「【4】海外比較研究を通した日本版『学習支援』の特徴や課題の明確化」を追究すべく、アカデミック・アドバイジング分野の専門家(清水栄子氏)、図書館における学習支援分野の専門家(長澤多代氏)、自律的学習理論の専門家(宝来華代子氏)、教育・学習支援者育成の全国拠点担当者(我妻鉄也氏)が加わり、研究代表者・分担者の専門性を最大限発揮できるよう、研究ロードマップ及び研究体制に沿って役割分担を行い、2020~2023年度の4年間の研究に着手した。 初年度に当たる2020年度は、従来個別の研究対象となっている「教員によるアカデミック・アドバイジング」「職員による専門的または日常的学習支援」「学生によるピア・サポート」等の取組を方法論と担い手育成の観点から網羅的に事例研究し、当該大学組織における課題を抽出した。特に、研究代表者・分担者の所属機関の事例を有効活用しながら、研究を展開した。具体的には、①日本の大学教育における学習支援の方法論及び担い手育成に関する状況調査、②アカデミック・アドバイジング研究、自律的学習研究の文献調査及びオンライン調査に取り組んだ。その成果については、2021年3月開催の京都大学・第27回大学教育研究フォーラムにて、総合的研究序論として論点整理し、指定討論者である川島啓二氏から有意義なコメントをいただき、今後の研究の方向性を確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍ではあったが、研究代表者及び研究分担者によるオンライン研究会を3回開催することを通して、それぞれの所属大学における学習支援方策やこれまでの研究成果等の情報交換を行うことで、本研究での観点の整理や理論構築の準備を行うことができた。また、2021年3月には、京都大学・第27回大学教育研究フォーラムにて、今年度の研究成果の報告に加え、今後の研究の方向性について、指定討論者やフロア参加者を交えた意見交換を盛況に行うことができ、有意義であった。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に沿って、2021年度以降は、前年度に行った研究を基礎に、日本の大学における学習支援に関するアンケート調査の設計・実施とともに、比較研究対象として米国・欧州(英国・フィンランド)の大学教育における学習支援の方法論及び担い手育成の事例調査研究を行う。これらの調査研究及び実践を通して、日本の大学教育における学習支援の方法論及び担い手育成の体系化モデルの提言を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において、当初計画していた旅費の執行が不可能となった。引き続き、同様の状況が続くことが予想されるが、2021年度においては、全国調査アンケート設計やオンラインによる調査研究などを行うことで、効果的な経費執行を図っていく予定である。
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