研究課題/領域番号 |
20K02985
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
池田 智子 安田女子大学, 心理学部, 教授 (90284140)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 進路選択 / 進路決定 / メタ認知 / 大学生 |
研究実績の概要 |
本研究は、大学生の進路選択・決定過程に関わる情報として、「自分に関する情報」「職業に関する情報」「進路選択・決定過程における情報処理に関する情報」の3つの情報を取り上げ、大学1~4年生を対象に、これらの情報についてのメタ認知的活動を行い、それが及ぼす効果を、進路選択自己効力感を通して学年別に検討することを目的としている。 研究の第一段階として、就職活動を終えた4年生を対象に、それまでの進路選択・決定過程で、進路選択・決定に関わる情報(「自分に関する情報」「職業に関する情報」「進路選択・決定過程における情報処理に関する情報」)について、具体的にどのような情報を活用したのかについてインタビューを通して明らかにする予定であった。しかし、コロナ感染拡大の状況が沈静化しない状況の中、個別のインタビューが進まず、十分なデータが収集できなかった。令和3(2021)年度も前年度に引き続き、次の段階で計画している、メタ認知を促進するための方法について、これまでの先行研究に基づき、当初予定していた進路選択・決定過程で行うメタ認知活動について多面的に精査を行った。 令和3(2021)年度は特に、大学生の進路選択・決定過程に関わるキャリア発達に関するこれまでの研究を展望し、本研究で実施するインタビューでの質問内容、調査での尺度項目について精査した。その結果、これまでの大学生の進路選択・決定過程に関わるキャリア発達には、進路選択・決定に関わる自己効力感をはじめとした直接的な要因だけでなく、直接進路選択に関わらないような大学での広い学びや活動、そして青年期の課題でもある自己の確立としてのアイデンティティ形成等の要因が関わっており、これらの要因を考慮する必要が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ感染拡大のため、研究の第一段階として予定していた、対象者への個別のインタビューが進まないのが最も大きな理由である。
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今後の研究の推進方策 |
当初、対象者へのインタビューで得られた情報を基に尺度を作成し、その後に続く調査、実験を実施する計画であったが、計画を一部変更し、既存の尺度を用いて調査、実験を実施し、その後、コロナ感染の状況が沈静化した後でインタビューを通して情報を収集し、新たな尺度の検討を行うこととする。その後、その尺度を用いて、再度調査、実験を行うことを視野に入れて研究を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染拡大が沈静化しない状況の中、データ収集に必要な経費が支出されなかったため。
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