2023 年度実施状況報告書

知的障害特別支援学校におけるスクールカウンセラー研修プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号	20K03008
研究機関	目白大学
研究代表者	堂山亞希目白大学, 人間学部, 専任講師 (00759392)
研究分担者	下山真衣信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (00609620) 茅野理恵信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (60754356)
研究期間 (年度)	2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード	知的障害 / メンタルヘルス / スクールカウンセリング / 特別支援学校 / 研修プログラム
研究実績の概要	本研究は、知的障害特別支援学校における学校心理学の実践や心理的支援に必要な具体的要素を整理し、スクールカウンセラーの研修プログラムを開発することを目的としている。特に、通常学校と知的障害特別支援学校とのスクールカウンセラーの役割や機能、求められる知識や技術を明らかにし、それを研修プログラムとして構成する。そのため、①研修プログラムの構成要素を整理し、②特別支援学校スクールカウンセラーの協力を得て研修プログラム構成のためのワークショップやインタビュー調査を実施し研修プログラムの内容を詳細に構築し、③研修プログラムを作成し研修資料を作成して刊行する。 2023年度は研究計画4年目であり、研修プログラムの内容構築および検証について取り組んだ。ワークショップ形式での研修プログラム検証が難しくなったことから、インタビュー調査にかえてプログラムの検証を行っている。知的障害特別支援学校でのスクールカウンセラー経験者に対しインタビュー調査を行い、地域や学校規模による違いについて検討した。知的障害特別支援学校において、児童生徒のメンタルヘルスの不調は多くみられるが、自治体によってスクールカウンセラーの配置形態が異なり、配置形態によっては児童生徒との日常的な交流が難しく本人への心理支援が難しいことがわかった。また、特別支援学校以外のスクールカウンセラーに対してもインタビュー調査を行い、学校種との違いを精査している。これらインタビュー調査の結果は、一部学会等の自主シンポジウムにて発表しており、今後さらに研究発表を行う予定である。
現在までの達成度 (区分)	現在までの達成度 (区分) 3: やや遅れている理由当初計画していたワークショップ実施による研修プログラムの効果検証は行えていない。代替措置として、インタビュー調査や実地調査を行っており、その成果をまとめているところである。
今後の研究の推進方策	現在行っているスクールカウンセラーへのインタビュー調査や特別支援学校での実地調査を今後も進め、研究成果としてまとめていく計画である。引き続き調査を進め、研修プログラムとして年度内にまとめていきたい。
次年度使用額が生じた理由	計画していた参集してのワークショップ実施が新型コロナウイルス感染症拡大のため実施できなくなったため、計上していた交通費や謝礼金が必要なくなり、次年度使用額として予算が残っている状態である。研究計画を見直し、別途インタビュー調査や実地調査を実施するために次年度使用額が生じている。