研究課題/領域番号 |
20K03032
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
富澤 晃文 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (80433671)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 幼児用語音聴力検査 / インクルーシブ保育・教育 / 教室音響 / 発達・教育上のリスク検出 |
研究実績の概要 |
日本語音声の聴取・理解に困難がある幼児の集団参加に対しては、就学前の早期支援の観点からも、適切なことばの聴取能の実態把握に基づいた配慮・支援が求められるところである。本研究では、①幼児用語音聴取能評価法、②雑音下の聴取評価のための競合ノイズ、③集団参加・適応状況評価のための質問紙の開発を行うことを目的とした。 インクルーシブ保育・教育における幼児のことばの聴取能の改善、養育者・保育者・専門家の適切な状況理解・対応の促進の必要性については、概要を著書に執筆(分担執筆)した。 研究①については、語音の選定を終えた段階である。②については2020年度に基礎的検討を行ったところである。③については、Pre-school S.I.F.T.E.R.(K. Anderson, 2011)、Pediatric Symptom Checklist(M.Jellinek, 1999)他を参考に、きこえやコミュニケーションの発達・教育上のリスク検出を目的としたオリジナルの質問紙(注意、行動、コミュニケーション、集団参加の4カテゴリー計40項目)の作成を行った。。専門家によるチェックと倫理審査申請を予定しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大に伴う諸々の制限のため、進捗が遅れ気味であった。また2021年度より所属機関が変更となったことにより、新業務に慣れず、研究時間の確保が十分ではなかったことが理由である。
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今後の研究の推進方策 |
研究①については、語音の選定を終えた段階である。今後、聴力正常成人群を対象に、標準化された語音了解閾値検査の閾値データと作成語音音源のよるSRT差を得て、基準レベルの補正値を得る。レベル補正後によって、成人と等価なレベル提示に基づく幼児用検査語表ができる。②については2020年度に基礎的検討を行ったところであり、原著論文として関連学会に投稿をする。③については、オリジナルの質問紙(注意、行動、コミュニケーション、集団参加の4カテゴリー計40項目)の質問紙項目の作成を行ったところである。専門家によるチェックと倫理審査申請を予定しているところである。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍、および職場移動に伴い、研究の全体的進行の遅れが生じた。購入予定の測定機器について業者との交渉を行ったものの測定機能の不良(一部の測定周波数にdipが生じる)があることが分かり、改善策を求めたものの明確な返答がなく、再検討を行うこととなった。
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