研究課題/領域番号 |
20K03056
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
川崎 友絵 同志社女子大学, 看護学部, 専任講師 (10321069)
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研究分担者 |
和泉 美枝 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (10552268)
眞鍋 えみ子 同志社女子大学, 看護学部, 教授 (30269774)
郷間 英世 姫路大学, 看護学部, 特任教授 (40234968)
中島 栄之介 奈良学園大学, 人間教育学部, 教授 (60848480)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 心疾患児 / 学校 / 連携 / 多職種 |
研究実績の概要 |
2023年度の目的は、昨年度行った心疾患児の学校生活の実態および教育と医療の連携、心疾患児を支える多職種連携のニーズの調査結果を分析することであった。研究成果の社会への還元の一環として、まずは分析結果を調査にご協力いただいた心疾患児の保護者・当事者会の本部事務局へ報告した。また学童期以降の心疾患児を持つ保護者(分析対象者71名)の回答をまとめた小冊子『【お子様の学校生活に関する皆様からの声】「心臓病のお子様の学校生活および教育と医療の連携に関するアンケート調査」より』を完成させ寄贈した。小冊子の内容は、学校生活を経験したことで子どもの身体面や心理面でもっとも成長したと感じること、小学校の入学前・後・卒業前に学校や先生と話し合って良かったこと、先生と協力する際、円滑に協力ができた時の協力した内容、方法、その時に工夫や配慮をして良かったこと、これから学校生活をおくる子どもの家族に学校の先生との協力の仕方のアドバイス、学校生活を通した専門職とのつながりについて、子どもさんを支援する輪をつくりましょう、保護者の皆様のご体験やご意見から明らかになった教育と医療の連携の課題などである。今後さらに多く周知していくために、小冊子を国立国会図書館に納本する予定である。また2023年9月に、教師を対象とした心疾患児への理解を深めることを目的としたセミナー(第2回)を実施し、スクールサポート・多職種ネットワークの基盤を作った。2024年度は訪問看護からみた学校での多職種連携の実態を把握するため、所属大学の倫理審査委員会で審査を受けており、承認後、小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などにインタビュー調査を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの流行の影響で遅れていたため、研究期間を延長し、アンケート調査の分析を進めることができた。また、心疾患児の理解を深めるための学校の教師を対象としたセミナーはできたが、小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などへのインタビュー調査の実施は遅れている。今後、小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などへのインタビュー調査を早急に実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
心疾患児の学校生活の実態および教育と医療の連携、心疾患児を支える多職種連携のニーズに関する調査の分析結果を学会に報告する。多職種の一員である小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などのインタビュー調査については、倫理審査に申請しており、承認後、早急に実施する。また、教師を対象とした心疾患児の理解を深めるためのセミナーを評価し、さらに多職種連携を深めることを目的とした「スクールサポート・多職種ネットワーク」研究会を立ち上げ、セミナーの内容を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などへのインタビュー調査の実施が遅れていること、本研究期間の多くが新型コロナウイルスの流行と重なっていたため、学会発表にかかる経費(旅費など)の見通しが立ちにくかったことが要因である。今後の使用計画としては、心疾患児を持つ保護者を対象とした調査の学会への報告に関わる経費、小児の訪問看護を行っている施設の管理職や看護職などへのインタビュー調査、「スクールサポート・多職種ネットワーク」研究会の開催の準備や実施に関わる経費として、物品費、人件費や謝金、印刷、郵送のための費用、旅費などに使用する予定である。
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