研究課題/領域番号 |
20K03075
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
渡辺 博芳 帝京大学, 理工学部, 教授 (40240519)
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研究分担者 |
宮崎 誠 帝京大学, 理工学部, 助教 (60613065)
眞坂 美江子 帝京大学, 理工学部, 講師 (70583269)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 教育学習支援情報システム / 汎用的能力 / ルーブリック / 自己評価 |
研究実績の概要 |
本研究では,高等教育における汎用的能力の評価のための情報システムを開発し,実際にシステムを実装して有用性を検証することを目的としている.評価のための情報システムは,基本システムとオプション機能に分けて開発することとし,2020年度は汎用的能力評価の実践事例の調査と基本システムの開発を行った. コロナ禍の影響で調査はインターネット上での調査となった.汎用的能力評価や自己評価システムについての関連研究や,システム開発において参考となる技術標準としてLTI(Learning Tools Interoperability),CASE(Competency and Academic Standards Exchange)について調査を行った. 汎用的能力評価活動の要件分析,評価システムの要件等について検討を行い,基本システムの開発を行った.基本システムでは,ルーブリックやチェックリストなどの評価指標親子関係を扱えるようにし,LTIによりLMSとの連携を行えるようにした.また,基本システムには,目的に応じた評価活動のタスクを管理する機能,学生が指定されたタスクに対して自己評価を行う機能,学生が評価結果をビュジュアルに閲覧する機能,教員が学生の自己評価の状況をビュジュアルに閲覧する機能,評価結果をcsvファイルなどでダウンロードする機能などを持たせた.開発フレームワークはPHPのLaravelを採用し,MVCモデルのWebアプリケーションとした.また,直感的なナビゲーションを実現するため,ViewのフロントエンドにはWebフレームワークのBootstrap4とWebアイコンフォントのFont Awesomeを用いた. 開発した基本システムを帝京大学情報電子工学科4年生を対象とした汎用的能力の自己評価活動で使用して評価を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに基本システムの開発が行えた.基本システムの一部の機能の実装を先送りした点で,若干遅れ気味ではあるが,当初の計画では試用は2年目であったが,実装できた部分についての試用まで行うことができたという点では当初の計画以上に進んでいる.総合的には,概ね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
研究は概ね順調に進んでおり,今後も計画通りに進めたい.2年度目はまず基本システムで先送りした機能の実装を行った後,計画に沿って基本システムの試用評価を進めると共に,オプション機能の設計・開発を中心に行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響で,学会や研究会等がオンライン開催になったことで,計画に比較して旅費が支出されなかったため,次年度使用額が生じた.次年度は研究成果の国際会議への投稿を予定しているため,当初計画にはなかった原稿や資料の翻訳の費用にあてることで,他は次年度の計画に沿って使用したい.
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