| 研究実績の概要 |
本研究では、リスキリングも考慮した数理的能力の獲得のための支援システムの構築を目的とした。直接教師などから授業を受けるのとは別に独自に学びを進める際、どの段階で躓きやすいのか、どのような誤りを犯しているのかを自動診断し、修正支援をするe-learningシステムの構築を目的とした。誤りには系統的なエラーがあることを仮定し(バグモデル)、テスト回答結果からの自動で誤り傾向を診断できるシステムはすでに論文化したが、そこに認知診断モデルを取り入れ、単なる回答からのバグパターン検出ではなく、回答における認知過程のエラーによるバグ生成モデルへと視点を変えた。2024年度は、認知診断モデル構築のためのデータの追加取得を行い、潜在変数を介した予測モデルの妥当性を検証した。その応用として、あいまいな心的イメージデータを具体的なグラフで表現するという方法を提案した。この方法は認知モデルによって生成される誤り回答と、実際の回答から得られる誤りパターンの両方の要因を抽出し、潜在変数同士をマッピングすることによって回答から認知診断モデルのQ行列におけるどの認知能力に結びつくかを推論するものである。同時に、Q行列作成においては教師の判断知に変えて、生成AIの出力を適用することを試みた。 研究期間を延長した最終年度には、これまでの研究成果のまとめとして、コロナ禍で現地開催が延期されたInternational Congress of Psychology(ICP2024)、および19th Annual International Technology, Education and Development Conference(INTED2025)にて2件の国際学会大会発表を行った。また、医療分野ではあるが、Frontiers in Microbiology(Vol.16,2025)に論文が掲載された。
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