研究課題/領域番号 |
20K03086
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研究機関 | 舞鶴工業高等専門学校 |
研究代表者 |
舩木 英岳 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80311041)
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研究分担者 |
丹下 裕 舞鶴工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (50435434)
金森 克浩 帝京大学, 教育学部, 教授 (60509313)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 特別支援学校教員 / 出前授業 / プログラミング教材 / アクティブラーニング |
研究実績の概要 |
本研究では,特別支援学校の教員が自作してきたスイッチ教材を含む支援機器のさらなる活用を目指して,特別支援学校教員に特化したプログラミング教材を開発することを目的としている。Scratchなどのビジュアル型プログラミング言語を用いてプログラミング的思考を育み、次にMESHを用いたIoTプログラミング教育を行う。最終的には、各教員がMESHやスイッチ教材を用いて、授業で活用できるIoTガシェットの制作を目指す。令和4年度は次のことを実施した. (1) 新規プログラミング教材の制作 特別支援学校教員の意見を反映して,ビジュアル型プログラミング言語 (Scratch)やスイッチ教材との融合を図ることができるIoTブロック(MESH)を用いた出前授業教材を開発した。フローチャートによるプログラム教育を行いつつ,各支援学校教員がMESHを自在に扱えるようになることを目指している。 (2) 舞鶴特別支援学校における出前授業の実施 地元の舞鶴特別支援学校に対して,年に2回の出前授業を実施した。出前授業の内容は,MESHを用いたプログラミング講座で,各回30人程度の参加者があった。 (3) 京都北部の特別支援学校に導入教育を計画 地元の特別支援学校に対する取り組みを改善し、一般化した取り組みに仕上げるための導入教育を計画している。京都北部の特別支援学校と調整中であり,令和5年度の夏から実施予定である.また,高専が推し進めているGEAR5.0(未来技術の社会実装教育の高度化)への取り組みに繋げる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度に予定していた研究計画は,おおむね実施できた。ビジュアル型プログラミング言語 (Scratch)やスイッチ教材との融合を図ることができるIoTブロック(MESH)を用いた出前授業教材を制作するとともに,2回の出前授業を実施し,受講者の個別管理ができる電子アンケートを導入して習熟度の把握を行っている。また,現状での研究成果を学会等でオンラインによる成果発表を行った.全体的にはおおむね順調に進んだと考える。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は次の内容を実施する。 (1)新規プログラミング教材の制作と出前授業の実施 特別支援学校教員の意見を反映した、出前授業の教材を開発する。教材は、直感的なプログラム表現であるビジュアル型プログラミング言語(Scratch)とし、ロボットプログラミング(KOOVあるいはtoio)を導入予定である。 (2)コンテンツの公開と特別支援学校の事例紹介 LMSサーバを用いて、出前授業のコンテンツを公開する。随時、新規コンテンツはLMSサーバに追加し、ネットワーク環境とiPadがあれば自由に閲覧できるようにする。出前授業の教材の活用事例やこれまでに特別支援学校教員が独自に開発してきた教材を集め、本人の許可を得た上で教材としてホームページに紹介し、独自教材の保存を図る。 (3)京都北部の特別支援学校に導入教育を実施 地元の特別支援学校に対する取り組みを京都府北部の特別支援学校に拡大し、導入教育を実施する。地元の特別支援学校に対する取り組みを改善し、一般化した取り組みに仕上げる。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:当初は,初年度の出前授業からIoTブロック(MESH)やロボットプログラミング(KOOV)などを使用予定であったが,特別支援学校側との意見交換により,まず初歩的なプログラミング教材(Scratch)のみを用いた出前授業を重点的に実施することになった.その後はMESHを購入して出前授業を行ったが,KOOVまでは導入しなかった分と,感染防止の影響により学会発表等が軒並みオンライン開催となり旅費などの支出がなかった分が繰り越されている. 使用計画:初年度に購入しなかったロボットプログラミング(KOOVあるいはtoio)を必要台数購入する。また,学会発表や論文投稿により,これまでの研究成果を広く発表する予定である.
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