本研究は状況論的アプローチを援用し初学者向けに動画技術の習得を支援する教材と学習環境の開発である。写真測量技術により計測された人体を3DCGモデル化し深度センサーによって挙動を計測・再現、それらをVRデバイスで仮想的な視点から観察する教材である。その教材を初学者に適用し簡易なフレームバイフレームの作画を試行した結果、適用前と比して人体挙動における時間的推移に連動する関節の回転と体幹の捻転表現などが意識化された表現が描出され教材の効果を確認することができた。今後の課題は更なる作画技術の品質向上と表現の多様性の獲得のため触覚などの視覚以外の感覚刺激を与えながら支援するための方法論の探求である。
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