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2022 年度 実施状況報告書

回路分野の学生実験における検証・デバッグ技術の活用による高度化・効率化

研究課題

研究課題/領域番号 20K03114
研究機関石川工業高等専門学校

研究代表者

松本 剛史  石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (40536140)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード回路デバッグ / 回路検証
研究実績の概要

高専で実施されている論理回路(ディジタル回路)実験の多くは、ブレッドボード上で回路を組み、それを測定することによって進められる。ディジタル回路の実験は、コンピュータアーキテクチャや組込みシステムといった計算機科学の基礎を理解するために重要なものであるが、アナログ回路等の他の回路実験に比べて、使用するIC数も多く配線が複雑になるために回路デバッグが難しく、学生自身で進めることが困難な場合がある。本研究では、このような状況を改善して自主的・効率的に実験を進めることができるようにするため、また、その結果としてより高度な回路の実験を行うため、学生実験において回路デバッグを支援する環境の開発を進めている。
研究期間3年目となる2022年度は、前年度までに開発した配線検証システムとブレッドボード回路デバッグ支援システムを小型シングルボードコンピュータであるRaspberry pi上に実装した。配線支援システムは、演習室のPCで回路図エディタを用いて作成した回路配線が正しいかどうかをSMT問題に定式化して検証するシステムであり、回路図エディタで保存したファイルをRaspberry pi上のWebサーバにアップロードすることによって検証ができる環境を構築した。一方、実際にブレッドボード上に作成した回路のデバッグを行うシステムは、Raspberry pi内のプログラムによって生成した入力パターンを回路に与えた後、回路で計算された値をRaspberry piで取り込んで処理することにより、誤りの有無や誤り箇所を提示するものである。これらについて、基本的な実装は完了しており、次年度の実験授業で学生に使ってもらい評価を行うことができるように準備を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症流行の影響による半導体不足により、予定していたRaspberry piの機種を必要数調達することができなくなったため、開発が遅れ、研究期間を延長することとした。なお、予定していたRapberry pi 3 model Bは、生産が再開されることなく生産終了となる可能性が高いため、代替品として、Raspberry pi 4の調達を予定している。Raspberry pi 4は価格が予定機種に比べて高くなるため、台数を予定より減らして対応する予定である。

今後の研究の推進方策

次年度は、Raspberry pi 4を早期に調達し、2022年度の基本的な実装を改良して、電子情報工学科3年で実施しているディジタル回路実験で実際に学生に使用してもらい、評価を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス流行による半導体不足のため、予定した機種のシングルボードコンピュータが入手困難となっていたが、生産再開されることなく後継機種の量産が始まったため、入手することができなかった。次年度に、後継機種を調達することにより対応する予定である。なお、その際、後継機種の価格が従来機種より高額であるため、購入する数量を予定の40台(1クラス分の学生数)から減らす必要がある。

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公開日: 2023-12-25  

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