研究課題/領域番号 |
20K03121
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研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
森 秀樹 昭和女子大学, 人間社会学部, 准教授 (30527776)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 小学校プログラミング教育 / デジタルものづくり |
研究実績の概要 |
コロナ禍のため、当初計画していた国内外関連施設の視察はできず、関連する施設やプロジェクトについてオンラインでの調査を行った。またコロナ感染対策を十分に行いながら、令和3年度までにコンピュータを使ったプログラムで動く作品づくりワークショップを30個所の東京都内および神奈川県内の放課後児童クラブと小学校で実施し、短時間の活動準備と短時間の活動でも実現可能なコンピュータを使った作品づくりワークショップの検証を行った。 令和4年度は、放課後児童クラブや学校でのワークショップを実施しやすくするため、GIGAスクール構想で使用されている情報端末で利用可能なmicro:bitとモーター、LEDなどの出力制御が可能な拡張ボードを組み合わせたchobitto(ちょびっと)開発した。chobittoと放課後児童クラブや学校にある工作材料や身近な材料を使い、放課後児童クラブでの児童の滞在時間や学校で授業時間にあわせて短時間で実施可能なコンピュータとプログラムで動く作品づくりワークショップを開発した。またワークショップでつくった作品や作品のつくり方、ワークショップのアイデアをレシピとして検索、共有するためのウェブサイトを構築し、運用を開始した。さらに遠隔コミュニケーションツールを使ったリアルタイムでのオンラインワークショップを実施し、オンラインでのワークショップ実施支援方法について検討した。今後は、希望する放課後児童クラブや学校、科学館等にchobittoを含むワークショップパッケージを貸出し、オンラインでのワークショップ実施の検証を行うとともに、授業やワークショップ以外の決められた時間以外で、児童が自由に作品づくりを行う際のオンライン支援方法について検証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
放課後児童クラブや小学校向けのコンピュータ使ったものづくり(プログラムで動く作品づくり)ワークショップを継続的に実施し、ワークショップ実施のために必要な機材、資料、サンプルとなるワークショップと授業のプラン、ワークショップでの作品を共有するウェブサイトで構成するワークショップパッケージを開発した。また、児童が普段学校で使っている情報端末があれば作品づくりができるよう、その他ワークショップに必要な機材について、放課後児童クラブや学校に貸出し可能なセットとしてまとめた。加えて、放課後児童クラブのスタッフや小学校教員が独自にワークショップを実施できるよう、遠隔オンラインでのワークショップ実施支援を試行した。
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今後の研究の推進方策 |
ワークショップの実施を希望する放課後児童クラブや学校、科学館などに、ワークショップパッケージの提供と機材の貸出しを行う。ワークショップ実施時には、遠隔オンラインでの実施支援を行い、継続的なワークショップ実施を前提に、ワークショップパッケージや実施支援方法を検証する。また、ワークショップ時間外での児童の自由な作品づくりにための支援について、実施施設での支援事例をもと、具体的な支援方法をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍および研究代表者の病気のため、当初計画していた国内外関連施設やプロジェクトの視察が実施できなかったため、次年度使用額が生じている。引き続き、オンラインでの視察と調査を中心とする予定である。物品費については、より多くの放課後児童クラブと学校にワークショップパッケージを提供するため、ワークショップ貸出用セットの作成に使用する。
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備考 |
ワークショップでつくった作品や作品のつくり方、ワークショップのアイデアをレシピとして検索、共有するためのウェブサイトとして構築した。
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