研究課題/領域番号 |
20K03134
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研究機関 | 京都ノートルダム女子大学 |
研究代表者 |
太田 容次 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (60435831)
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研究分担者 |
梅田 真理 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (50529138)
金森 克浩 帝京大学, 教育学部, 教授 (60509313)
濱田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80228543)
丹羽 登 関西学院大学, 教育学部, 教授 (80755843)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 自動対話ロボット / 日本語習得 / 教員支援システム / 特別支援教育 / AIチャットボット |
研究実績の概要 |
本研究は、以下の2点を中心に研究を進めているところである。 1)日本語指導が必要な児童生徒の多い地域における実態調査によるガイドブック作成については、文部科学省(2019)の受け入れ状況調査において日本語指導が必要な児童生徒が多く在籍する13都府県の教育委員会及び学校等を対象として、個別の指導計画作成、特別の教育課程編成などの日本語指導の実態について聞き取り調査を実施した。新型コロナウイルス対策の関係を考慮し、分担者と未訪問であった2県についても聞き取り調査を実施した。対象児童生徒が多数在籍の都府県教育委員会において、教育行政の仕組みとして、日本語教育を所掌している部署と特別支援教育を所掌している部署とが別であり、それぞれの連携は日常的に困難であることが分かった。そのことにより個別の指導計画など共通のキーワードとなっている事項の推進についても、それぞれ別の担当が所管している教育現場を指導することとなり、教育現場の教員は混乱しているのではないかと想像できる。これらは昨年度の報告と同様のことであるが、本研究の推進は喫緊の課題であり、その推進は非常に有効であると考えられる。 2)日本語の習得や学習に教育的ニーズのある児童生徒の困難さを理解するための人工知能による自動会話プログラム(AIチャットボット)を活用した教員支援システム開発については、研究代表者及び研究分担者で定期的な研究協議会をネットワーク利用で開催し、準備を進めているところである。従来からのWeb検索システムとAIチャットボットとの違いなど、開発メーカーと研究協議を重ねているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究計画を立案した当初は、全世界的な変化が予想できない状況で、日本語教育ガイドブック開発については、13都府県の訪問調査を終えて、より詳細な実態調査を市町村や学校等に対して行う予定であったが、教育委員会事務局職員も学校等の教職員も多忙を極めている状況であり、遅々として進んでいない状況である。 また、教員支援システム開発についても、同様の状況から研究分担者及び開発メーカーとの研究協議が遠隔参加となり、コミュニケーションが十分に行えていない状況となっているのが現状である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の取り組みを研究代表者及び研究分担者が所属している学会等、具体的には日本特殊教育学会や日本教育情報学会、日本LD学会で口頭発表や自主シンポジウムを行う。また、可能な限り対面での研究協議会の機会を増やすため、分担者との連絡を密にとり、協議を進めていく。また、本研究に欠かせない国内外の学会等での情報収集についても状況に応じて実施したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度実施予定の研究計画のうちAIチャットボットにかかる経費の請求がなく、そのため執行が遅れているが、2022年度に執行予定である。
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