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2023 年度 実績報告書

アートマネジメント教育における公演批評を通した共創的ディスカッション能力の養成

研究課題

研究課題/領域番号 20K03136
研究機関相愛大学

研究代表者

志村 聖子  相愛大学, 音楽学部, 准教授 (30736765)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード文化記事 / 不要不急論 / エンパワーメント / 芸術支援 / アーツカウンシル / ミッション / コミットメント / コミュニケーション・ツール
研究実績の概要

本研究は、アートマネジメント人材に求められる能力の養成と学習支援方策という観点から、公演批評を通したディスカッション能力の養成のあり方を考察するものである。初年度(2020年度)より世界的なコロナ禍により公演中止が相次ぎ、現地調査も困難となったことから、調査対象や計画を大幅に見直して調査研究を進めた。2020年度-2022年度は主に、コロナ禍における芸術の語られ方(2020年、2022年)、コロナ禍で生じた芸術支援に関する議論(2021年、2022年)、オンラインで実施された芸術活動に関する分析(2021年)、伝統芸能の発信に関するフォーラム(2022年)、芸術作品や活動に関するディスカッション(2020年)など、コロナ禍で生じた論点やテーマを取り上げ、オンラインで遂行可能な調査を中心とした。
2023年度は、2つの調査を行った。まず、①コロナ禍におけるアーティストの状況に焦点をあて、3年間の調査データ(2020-22年度、大阪アーツカウンシル)を用いて当事者の経済的状況を明らかにした。その上で、コロナ禍での悩みとして「活動機会の喪失」、「メンタル不調」や「疎外感」が顕著にみられたことに着目し、「不要不急論」に見られる日本社会における芸術の扱われ方やピアコミュニティの衰退の影響を指摘した。次に、②ディスカッションにおいて多様なメンバーを媒介する核を「ミッション」と想定し、芸術分野におけるミッション・ステートメントの実態を日米の地域アーツカウンシルを対象に比較し、我が国の不十分な状況を明らかにした。ミッションは関係者とのコミュニケーションツールとしても機能しており、ミッションとともにステークホルダーを具体化し、自らの言葉で編み出すことの重要性を導き出した。
今後、本課題を通じて得られた事例や成果を整理し、学生が実践可能なディスカッションの指針としてまとめる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 日米の地域アーツカウンシルにおけるミッション・ステートメントに関する調査-コロナ後の持続可能な芸術支援システムへの議論のために-2024

    • 著者名/発表者名
      志村聖子
    • 雑誌名

      音楽芸術マネジメント

      巻: 15 ページ: 81,100

    • 査読あり
  • [学会発表] Building a sustainable arts support system: Issues and prospects from the perspective of regional arts councils2023

    • 著者名/発表者名
      Seiko Shimura
    • 学会等名
      The 22nd International Conference on Cultural Economics (ACEI), Indiana University
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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