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2022 年度 実施状況報告書

コンセプトマップによる学習成果可視化のための評価指標の開発とウエブシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20K03177
研究機関京都大学

研究代表者

田口 真奈  京都大学, 教育学研究科, 准教授 (50333274)

研究分担者 淺田 義和  自治医科大学, 医学部, 准教授 (10582588)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードコンセプトマップ / 学びの可視化 / 評価ツール / 教育工学
研究実績の概要

コンセプトマップとは、コンセプト(概念)間の関係をノードとリンクとリンク語を使って描いた図である。コンセプトマップは学習・教育・研究を支援する機能だけではなく、評価ツールとしても有効であるが、描画されたコンセプトマップをどのように評価するかについて、その評価指標を開発する必要がある。これまでに、ノード数とリンク語数が多いほど教員評価が高いという傾向は明らかになっているが、構造的な特徴との関連は見出せていない。そこで、本研究では、コンセプトマップの評価指標を開発するために、コンセプトマップの構造的な特徴を示す指標となりえる変数を仮定し、教員によって採点された教員評価の平均との相関、仮定した変数間の相関を検討した。
具体的には、3つ以上のリンクをもつノードを多枝ノードと命名し、多枝ノードが全体のノードに占める割合である多枝ノード率、ノード数とリンク語数を足し合わせた稠密度、最大リンク可能数に占めるリンク合計数の割合を算出したリンク充填率のそれぞれと教員評価との相関をみたところ、多枝ノード率あるいは多枝ノードリンク率とリンク充填率とにはある程度の相関があった。一方、稠密度との相関は低かった。教員評価については、最も相関が高いのは稠密度であった。リンク充填率は、教員評価と逆相関がみられたため、決定木による検討を行ったところ稠密度が大きいときはそれだけで点数予測がついているが、稠密度が小さいときは、リンク充填率が点数予想に影響を与えている可能性が示された。以上のことから、稠密度とノード率あるいはリンク充填率を組み合わせることで、教員評価を予想する指標が見いだせる可能性があることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

指標化についての見通しはある程度たったものの、それをより多くのフィールドで検証していく必要があり、現在のところ、それらのデータの収集にとどまっているため。

今後の研究の推進方策

指標化に向けて、収集したデータを分析していく。また、学生が自分で分析結果を入力し、指標が示されるようなウエブページを構築し、形成的評価を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

進捗が遅れている分析と成果の公表、ならびにウエブページの構築を行う予定である

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] パフォーマンスの典型事例とルーブリックを教材とする評価練習の学習効果2023

    • 著者名/発表者名
      岩田 貴帆、田口 真奈
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 47 ページ: 91~103

    • DOI

      10.15077/jjet.46079

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大学初任教員の授業実践の変化と授業に対する信念の影響関係2022

    • 著者名/発表者名
      香西 佳美、田口 真奈
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 46 ページ: 363~376

    • DOI

      10.15077/jjet.45121

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ICTを活用した日本語学習者のメディア情報リテラシーを測定する尺度の開発2022

    • 著者名/発表者名
      袁 通衢、田口 真奈
    • 雑誌名

      教育メディア研究

      巻: 29 ページ: 1~13

    • DOI

      10.24458/jaems.29.1_1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] コロナ禍以降の大学におけるオンライン授業の活用 : 学習のサイクルからみた課題2022

    • 著者名/発表者名
      田口真奈
    • 雑誌名

      名古屋高等教育研究

      巻: 23 ページ: 229-244

    • DOI

      10.18999/njhe.23.229

  • [学会発表] コンセプトマップの評価指標の開発に向けた検討2022

    • 著者名/発表者名
      田口真奈・淺田義和
    • 学会等名
      日本教育工学会2022年秋季大会

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公開日: 2023-12-25  

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