本研究では、調色における熟練技術者の暗黙知を形式知化し、調色のコツや勘を若手技術者に伝える体験型教育システムを構築することを目的とした。 経験年数15年以上の調色の熟練者および、経験年数2年以下の非熟練者を対象とし、調色を行わせ、その間の動画撮影、視線計測、作業の理由を問うインタビューを行った。動画から作業分析を、視線計測から見ていた場所と注視時間を算出した。インタビューはテキストマイニングを行い頻出単語の傾向を明確化した。また、調色に使用した調色シートの測色を行った。これらの結果から、非熟練者は塗装後の色の判断が甘い事が明らかになったため、自動車ボディの塗色の判断力を養うARアプリを開発した。
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