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2020 年度 実施状況報告書

工学・科学教育のためのモデルCubeSatの環境試験構築と利用実践に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03243
研究機関高知工業高等専門学校

研究代表者

高田 拓  高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (80455469)

研究分担者 石川 智浩  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30369954)
北村 健太郎  九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (60380549)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード超小型人工衛星 / モデルCubeSat / 環境試験装置
研究実績の概要

本研究の目的としては、超小型人工衛星モデル(モデルCubeSat)教材のための環境試験装置を構築し、これらの教材の利用実践に対して教育効果を評価する。環境試験装置としては、人工衛星開発で一般的な「特別な環境での試験」を安価かつ簡易的に実施できる装置を目指しており、学生のモノづくり教育に利用できる。学生は、モデルCubeSat教材の製作から環境試験による課題の分析を通して、工学教育的な要素と科学教育的な要素をそれぞれ取得できる。最終的に、人工衛星開発に関連した教材と試験装置セット、および、それらを利用した際の教育的な効果を測定するシステムの完成を目指している。
2020年度の研究進捗としては、主な3つの事項に関して以下の状況である。
1.モデルCubeSatを利用した環境試験装置の構築に関しては、真空装置および太陽光源照射試験に関して設計を進めている。また、実機のFMによる熱真空試験などの経験を得ることができたため、設計の構想を固めることができた。
2.モデルCubeSatのキット化に関しては、宇宙用の430MHz帯無線機を使用できるように、電源基板の機能追加などを行い、動作確認を行った。今後、学生向け教材に対して、衛星搭載用無線機を組み込んで利用することができるようになる。
3.学生によるモデルCubeSatの教育的利用に関しては、2020年度のオンラインによる製作講座と簡易な実験実習の実施に際して、改良したモデルCubeSatを利用した。オンライン実施で、比較的高度なモノづくり講座を実施できたので、選択肢の幅が広がった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度は、いくつかの事情により、研究の進捗状況は予定よりやや遅れている。今年度は、大勢の学生を集めた合宿型の活動などを行うことが難しかったため、モデルCubeSatを利用した学生による競技や環境試験実習などが実施できなかったことがある。また、卒業研究で配属される学生が例年に比べて少なく、本研究業務をサポートする学生がいなかったこともある。

今後の研究の推進方策

2021年度以降は、環境試験装置の製作や動作確認試験などに注力して研究を進めていく。2021年度に打ち上げ機会のあるCubeSat開発が進んでいるため、そこから得られる経験やノウハウを本研究開発に活かしやすい状況にある。また、学生の教育的効果を図る機会は、2022年度に実施できるように調整していく。

次年度使用額が生じた理由

環境試験装置の設計が固まるのが遅くなったため、当該年度に予定していた環境試験装置に関する物品購入を次年度に行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Report on the 2017 and 2018 KOSEN Space Camps: Mission CanSat to Model CubeSat2021

    • 著者名/発表者名
      WAKABAYASHI Makoto、TAKADA Taku、KITAMURA Kentaro、NAKAYA Jun、KAJIMURA Yoshihiro、TOKUMITSU Masahiro、MURAKAMI Yukikazu、SHINOHARA Manabu、IMAI Kazumasa、ASAI Fumio、SHIMADA Kazuo
    • 雑誌名

      TRANSACTIONS OF THE JAPAN SOCIETY FOR AERONAUTICAL AND SPACE SCIENCES, AEROSPACE TECHNOLOGY JAPAN

      巻: 19 ページ: 130~134

    • DOI

      10.2322/tastj.19.130

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 超小型衛星のためのアマチュア無線帯地上局のネットワーク活用に関する検討2021

    • 著者名/発表者名
      徳光政弘、高田拓、中谷淳、浅井文男、今井一雅
    • 雑誌名

      宇宙科学情報解析論文誌

      巻: 10 ページ: 139-151

    • DOI

      10.20637/00047379

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] STEM教育のための超小型衛星モデル教材と教育活用-モノづくりとミッション立案による協同作業-2020

    • 著者名/発表者名
      高田拓、上田真也、中谷淳、徳光政弘、北村健太郎
    • 学会等名
      2020年度工学教育研究講演会
  • [学会発表] 高専連携技術実証衛星 KOSEN-1 について(2)2020

    • 著者名/発表者名
      今井一雅、平社信人、高田拓、北村健太郎、中谷淳、村上幸一、徳光政弘、今井雅文、西尾正則、深井貫、KOSEN-1 チーム
    • 学会等名
      第64回宇宙科学技術連合講演会

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公開日: 2021-12-27  

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