研究課題/領域番号 |
20K03256
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研究機関 | 清和大学 |
研究代表者 |
松岡 東香 清和大学, 法学部, 教授 (10406887)
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研究分担者 |
高嶋 啓 筑波学院大学, 経営情報学部, 教授 (80596940)
佐野 司 筑波学院大学, 経営情報学部, 准教授 (80406024)
中川 麻子 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (60468329)
野田 美波子 筑波学院大学, 経営情報学部, 講師 (70774173)
堀 聖司 筑波学院大学, 経営情報学部, 講師 (40396859)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 防災教育 / ユニバーサルデザイン / ピクトグラム / モーショングラフィックスアニメーション / 3DCG / 感性評価 / 避難訓練 / Web配信 |
研究実績の概要 |
防災教育の浸透による災害時の人的被害抑制を目指し、防災サイン教材とその配布システムの開発を試みた。コロナ禍により、当初予定していた調査やアンケートの多くが実施できない困難な状況の中、以下の取り組みにより各成果を得た。 災害弱者への配慮にあたり、ピクトグラムを中心としたサインやユニバーサルデザインについて文献調査を実施。それらの歴史的背景に加え、先入観が優先しやすいという高齢者の傾向、ジェンダー感・宗教的背景・色彩の象徴といった文化的背景への配慮を要する外国人への対応について多くの知見を得た。教材となるサインの作成においては、文字の必要性や情報量などについて研究グループ内で検討を重ね、膨大な量の試作を繰り返して避難訓練や防災の啓発を促すサイン教材を多数作成。その過程の中で、1つのサインの中にピクトグラムでストーリーを醸成し、理解や学習を深化する手法やモーショングラフィックス表現など、画期的なアイデアも数多く創出され、試作品も完成した。また、認知心理学的見地から感性評価の特性に関する研究も遂行。部分的な実施ながらも、SD法によるアンケート分析の結果から、一部について有効性の確認も行われた。さらに、サイン教材の動画化にも取り組み、数本のショートムービーを作成する中で次の研究課題への足掛かりを得た。一方で、防災教材コンテンツの普及方法に関する検討も実施。教材配信用Webサイトの作成や、多数の機関に向けた教材配信サーバを試作。導入プロセスや留意点のマニュアル化やコスト分析を進め、アウトソーシングによるクラウド配信との比較を行った結果、人的負担やコスト面でクラウド配信の方が費用対効果において優位であることを明らかにした。なお、コロナ禍で実施できなかった小学校訪問によるサイン教材の実地試用の代替として、3DCGを使用した掲示実験や避難訓練のシミュレーションも遂行し、その有効性も確認できた。
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