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2021 年度 実施状況報告書

成層圏バルーンを用いたグローバル型宇宙教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K03257
研究機関千葉工業大学

研究代表者

前田 恵介  千葉工業大学, 惑星探査研究センター, 研究員 (90779349)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード宇宙教育 / 成層圏バルーン / アクティブラーニング / PBL / 科学教育 / 国際連携
研究実績の概要

成層圏バルーンと呼ばれる「超薄膜のゴム製気球」を用いて,日本と海外の学生らが協働した学生チームによる体系的な宇宙教育プログラムを構築する.成層圏バルーンは日本国内で宇宙教育教材として用いられているが,海に囲まれ,国土面積が小さい我が国での実施では,気球が洋上に落下するため回収率が低く,「成功体験」を経験することができず,教育効果を測る上での障害となっている.本研究では,我が国の約4倍の国土を有し,季節風等の気象的要因の影響を受けにくいモンゴルにおいて,従来システムより簡便で確実に回収することができる成層圏バルーンシステムの開発と,それを教材として,日本とモンゴルの学生らが連携してプロジェクトを推進する国際連携型教育プログラムを確立し,社会の一翼を担うことができる人材を育成し,日本型宇宙教育の諸外国での有効性を検討することを目指している.
当初計画では,令和2年度にプロジェクトチームを日本とモンゴル両国にて組織し,プロジェクトチーム間でコミュニケーションを取りながら,成層圏バルーンへ搭載する機器の開発を開発し,モンゴル国内で実際に成層圏バルーン実験を実施することとしていたが,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,関係機関の学生の活動が禁止,モンゴル国内への入国ができないなどの不測の事態が発生し,令和3年度も同様の事態は継続したため,モンゴルでの実験実施に向けた準備と日本国内での実験実施のための準備を行った.
具体的には,日本国内での大学生,高専生によるプロジェクトチームを発足し,3回の実験を実施した.また引き続き国内での実験を実施するための適地として,愛媛県南予地域を選定し,地元自治体との連携の上,継続的な実験が可能となった.本研究の紹介とこれまでの成果について国内学会での発表を行い,今後も引き続き成果発表を実施する予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和2年度に発生した新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,当初国内で計画していたプロジェクトチームのメンバーである大学生が課外活動禁止の措置により活動できないことになり,プロジェクトチームを再構築することとなった.また,モンゴル国内への入国が全面的に禁止となり,連携機関であるモンゴル高専などモンゴル国内の教育機関が相次いで長期休校となったため,プロジェクトチームの結成や実験自体の実施が不可能となった.令和3年度も事態は継続したため,当初計画より大幅に遅れることとなった.

今後の研究の推進方策

日本国内でのプロジェクトチームの結成は完了し,3回の国内実験を経て,安全に気球実験を実施するノウハウを獲得している.国内プロジェクトチームにおいては,引き続きコミュニケーションをとりながら機器開発などをすすめ,日本国内での実験を実施しながら,モンゴルでの実験の準備を行う.
モンゴル教育機関の長期休校が解除され,入国規制措置が緩和されつつあることから,関係機関と連携を図りながら,モンゴル国内でのチーム結成を進め,当初の研究計画に沿うように努める.また,本研究の成果については引き続き積極的に学会等での発表を実施していく.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により当初予定していたモンゴル国内での実験が実施やプロジェクトチームの構築ができず,次年度使用額が発生した.次年度使用額と令和4年度助成金を合わせ,令和3年度までに実施できなかった実験をおこない,当初計画通りに研究を遂行する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] モンゴル国における成層圏気球実験を用いた宇宙教育活動の試み2021

    • 著者名/発表者名
      前田 恵介,秋山 演亮,村上 幸一,奥平 修,大野 宗祐,松井 孝典
    • 学会等名
      第65回宇宙科学技術連合講演会
  • [学会発表] 宇宙教育教材としての成層圏気球実験の検討と実践2021

    • 著者名/発表者名
      前田 恵介, 秋山 演亮,村上 幸一,奥平 修,和田 豊,森 琢磨 ,松井 孝典
    • 学会等名
      2021年度大気球シンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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