研究課題/領域番号 |
20K03280
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
石井 雅幸 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (50453494)
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研究分担者 |
佐藤 毅彦 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (10297632)
松本 一郎 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (30335541)
木村 かおる 大妻女子大学, 家政学部, 准教授 (80879908)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小学校理科 / 星空観察 / 星座カメラ / インターネット活用 / 星空観察の記録 |
研究実績の概要 |
研究の最初に設定した以下の目標に従いまして、研究実績の概要を論じる。 目的1 星の学習を行うのにふさわしい時期を国内の地域ごとに明らかにすることができた。多くの地域は、多くの小学校理科の教科書が取り上げている7月、1月が星空を観察するのに都合がよいことが明らかとなった。ただし、10月から11月にかけてが最も観察するのにふさわしい場所が国内に複数あることがわかった(島根県や宮城県内の一部の地域など)。また、星の学習を行うのにふさわしい時期にあった小学生が観察記録しやすい星の集まりを明らかにすることもできた。夏と冬に関しては、教科書が取り上げる夏の大三角と冬の大三角であった。ところが、10月と11月は3つ以上の1等星以上の明るさの星を見出すことができなかった。そこで、秋の星の観察の一つの方策として、惑星の利用を検討している。秋のこの時期に木星と土星がよい間隔を置いた距離で観察できる時がある。ただし、惑星は毎年観察できる時期が変わっていく。そこで、木星や土星の周期を考慮して30年間のそれぞれの惑星の見られる時期をシミュレーションソフトを利用して検討した。その結果、30年間の中で5年ほどが二つの惑星の観察が秋に難しいことがわかった。それ以外の期間では、木星と土星の二つの惑星と恒星の一等星1つとを組見分けがつきやすい見分けがつきやすい複数の星の集まりを見出すことができた。 目的2 開発した教材とその教材を活用した指導法を作成している段階である。作成した指導法の有効性を検証するための検証システムの開発を行っている。昨年度の2月に、冬の大三角を使って開発している指導法並びに検証方法の有効性の検証を行った。 目的3 星座カメラi-CANの新たな設置場所の検討とシステム更新による安定的な教材提供の確保を行う。この件に関しては、新型コロナの蔓延防止により、海外においてある機器の保守や新たな機器の設置は全くできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要でも触れたように、新型コロナウィルス感染拡大の防止のために、海外に行って、既存のシステムの修繕、新たなシステムの設置を行うことができなかった。そのために、ハード面での作業の大幅な遅れが生じている。 ソフト面での効果測定に関しても、小学校に入っての作業を行うことができにくい状況が続いたために、作業の遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
小学校現場に入っての調査活動に関しては、昨年度に比べると実施できる環境になってきている。そこで、ソフト面に関わる研究は進めることができる。 ただし、海外に出かけてのシステムにかかわる新たな設置や修繕に関しては、新型コロナウィルスの感染拡大の状況を見ての作業進行となるので、明確な見通しを立てることが難しくなっている。 また、既存のシステムに関しても急ぎの修繕が求められるものが増えており、そのあたりの検討が求められる段階に来ている。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、海外、国内にでかけることができず、支出できずその活動を次年度に持ち越したために、その差が生じた。
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