研究課題/領域番号 |
20K03288
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研究機関 | 公益財団法人日本モンキーセンター |
研究代表者 |
高野 智 公益財団法人日本モンキーセンター, 学術, キュレーター (90370197)
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研究分担者 |
赤見 理恵 公益財団法人日本モンキーセンター, 学術, キュレーター (50414107)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 博学連携 / 動物園 / 博物館 / 理科教育 / 科学教育 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、新学習指導要領下における博物館と学校との連携(博学連携)による教育活動を定量的に評価しようとするものである。しかしながら、本研究課題を開始した2020年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、博学連携を取り巻く状況は当初の想定から大きく変化しつつある。 2020年度は、臨時休校やその後の活動制限によって学校活動が縮小し、また博物館においても緊急事態宣言の発出等を受けた臨時休館やその後の活動縮小により、博学連携の基盤自体が崩壊の危機に陥った。2021年度は、さまざまな制約がありつつも活動再開の動きが見られ、博学連携活動も回復の兆しを見せたが、コロナ禍以前の状況にはほど遠い。 その一方で、学校教育や博物館の教育活動で用いられるツールにも大きな変化が起きている。学校現場ではGIGAスクール構想の前倒しにより、1人1台のタブレットPCの配置が進んだ。博物館でも、イベントのオンライン開催などが普及しつつある。今後の博学連携活動においては、こうしたツールの活用法についても考慮する必要がある。 2021年度は、コロナ禍によって博学連携活動が受けた影響について、日本霊長類学会の学会誌で報告した。また、上述のオンライン対応にも配慮して小学校と連携した教材開発と授業実践をおこない、その結果について日本動物園水族館教育研究会において報告したほか、コロナ禍以前に実施した実践について分析をおこない、日本生物教育学会において報告をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、2020年度に引き続き2021年度も、博学連携による教育プログラムの開発・実践には制限が残った。その一方で、学校におけるICT活用推進や、オンライン配信などの新しいツールへの対応に迫られた。そのため、研究のために必要なデータの取得に支障を来しており、進捗には遅れが出ている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に入り、各種行事を開催する上での制限は緩和されつつあり、博物館や学校の活動も正常化を目指す動きを見せている。最終年度となる本年度は、状況の変化に対応しながら、ポストコロナの博学連携のあり方を模索しながら実践と分析をおこない、研究課題の遂行に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2020年度に引き続いて2021年度も所属学会が軒並みオンライン開催となり、打合せ等もオンラインで済ませることとなるなどしたため、旅費の支出がなかった。 2022年度は現地開催の学会が多いとみられ、旅費の支出が見込まれる。また、データ分析のためのアルバイトを雇用し、謝金を支出する予定である。
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