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2022 年度 研究成果報告書

持続的な対人葛藤をもたらすプロセスの解明:被害的認知に着目して

研究課題

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研究課題/領域番号 20K03289
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10010:社会心理学関連
研究機関東京学芸大学

研究代表者

品田 瑞穂  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70578757)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード被害的認知 / 対人葛藤 / 共感 / 共感的関心 / 視点取得 / 認知のゆがみ / 関係性攻撃 / 攻撃性
研究成果の概要

本研究は,他者の行動を自己への敵意や加害として認知する「被害的認知」に着目し,「被害的認知によって共感性が阻害され,攻撃行動が循環的に生じるプロセス」をモデル化し検証した。一連の調査と実験の結果,個人特性として被害的認知が高く,共感的関心が低い場合,攻撃を正当化する自己中心的な認知のゆがみと攻撃的態度が強いことが示された。また被害的認知が喚起されると,対立している他者の心理的苦痛を想像する共感的な思考は,逆に攻撃性を高める可能性が示唆された。

自由記述の分野

社会心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の結果から,対人葛藤の持続可能性を高める要因が明らかになった。具体的には,1)個人特性としての共感的関心が低い,2)個人特性としての被害的認知が強い,3)自己の被害に注目して葛藤を捉える,またその状態で他者の心理的苦痛について想像をめぐらせることが挙げられる。逆に,対人葛藤が持続する危険性を抑制する方法として,共感の認知的側面である視点取得が有効である可能性が示唆された。ただし,先行研究では敵対的な関係にある他者に対して視点取得を行う場合,より敵対的な行動が促進されることが指摘されているため,視点取得の効果については今後の検討が必要である。

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公開日: 2024-01-30  

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