研究課題/領域番号 |
20K03298
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
繁桝 江里 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (80410380)
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研究分担者 |
山口 裕幸 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (50243449)
林 直保子 関西大学, 社会学部, 教授 (00302654)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | フィードバック / プロアクティブ行動 / チーム / リーダー / 研修 |
研究実績の概要 |
本研究では、職場でリーダーがチームにフィードバックを与える場面は、メンバーが改善を志向する発言をしたり、チームが協働的な創意工夫するという主体的な行動の促進の好機であると考え、その場面に介入し効果を見出すことを目的としている。2020年度は正社員を対象にインターネット調査を実施し、企業において実際にフィードバックを受ける場面で、メンバーが改善的発言、および、協働的創意工夫を行っていることが、チームのパフォーマンス、チームへの信頼感やエンゲージメントなどの成果変数を高めるという仮説を検証する予定であった。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、通常の勤務形態とは大きく異なり、また、刻々と変化する状況において、企業において上記のような場面が設定されにくい。したがって、仮説の検証が可能なデータを取得することは難しいと考え調査実施を見送った。 そこで2020年度は、これまで実施した調査の再分析、実験の手続きの見直し、オンラインディスカッションに関わる文献研究などを行った。また、リモートワーク時のフィードバックに関わる職場の問題について研究協力者であるコンサルタントにヒアリングし、当研究をオンラインでの勤務に応用させる際の利点や問題点について検討した。これらの検討は、コロナ禍に関わらず今後の企業社会において必要とされる論点であり、本研究の発展可能性に繋がるものと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、通常の勤務形態とは大きく異なり、また、刻々と変化する状況において、仮説の検証が可能なデータを取得することは難しいと考え調査実施を見送ったため。
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今後の研究の推進方策 |
勤務形態に対する新型コロナウィルスの影響がなくなる可能性は低いが、オリンピック・パラリンピックを経て対応が安定すると思われる2021年の秋以降に、インターネット調査を実施する予定である。また、研究計画時には2021年度に実施する予定であった実験は、グループ研修の一環として行うものであるため、さらに厳しく状況を見極める必要がある。 上記のような状況において、グループ研修をオンライン化できるかどうか、また、本研究の検討課題がリモートワーク時にどの程度適応可能かどうかについても、並行して検討を進めることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、本研究の仮説の検証が可能なデータを取得することは難しいと考え調査実施を見送った。また、研究者間でのミーティングもオンラインに切り替えた。次年度以降の支出の予測が立たないことから、文献研究もオンラインで取得可能な論文に留めた。 2021年度は、2020年度に実施予定だった調査を行うが、2021年度実施予定だった研修における実験はコロナ禍の状況を見て実施のタイミングを判断する。
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