研究課題
当該年度については、2回の縦断調査を実施した。中学校2校(N生徒=620)を対象に、向社会的行動、学習への興味、学級適応、抑うつ、友人援助効力感、ソーシャルサポートなどについて尋ねた。1回目の調査は7月、2回目の調査は12月にオンラインで実施した。測定した概念の1~2時点での自己相関はr =.4 ~.6程度であり、中程度の安定性を示していた。また、1,2時点間で向社会的行動は、友人援助効力感とr=.47正の関連を示していた。また、向社会的行動は、2時点目の学習に関する変数、友人との学習と.46、英語、国語の興味と.2ほどの正の相関を示していた。なお、1時点目、2時点目は全体的な平均値レベルではほとんど差異はみられなかった。より詳細な分析は継続して行っていく。介入研究については、論文投稿を行い審査中である。
2: おおむね順調に進展している
コロナの影響で実施が難しかった、縦断調査が軌道に乗ったため。
2023年度も縦断調査は継続するので、それらの収集が終わり次第、詳細な分析を行う予定である。具体的には、変数間の相互的な関連について、交差遅延モデルをあてはめた分析を行う。4時点のデータが取れれば、より上位モデルであるRandom Intercept Cross-lagged Model(RI-CLPM)を当てはめることを考えている。
学会や研究会が対面開催がされていなかったことや、分析ソフトの購入を行っていないため生じた。今年度は対面の学会で成果を発表していく予定であり、旅費や分析についても縦断調査のデータが揃うことからソフトを購入する予定である。
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Journal of Counseling Psychology
巻: 70 ページ: 103-118
10.1037/cou0000632