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2023 年度 実績報告書

縦断研究と介入研究による児童の社会コンピテンスが心理適応に及ぼす影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K03355
研究機関北海道大学

研究代表者

大谷 和大  北海道大学, 教育学研究院, 講師 (20609680)

研究分担者 松本 拓真  岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50805489)
山村 麻予  関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 准教授 (70745190)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード社会性 / 向社会的行動 / 動機づけ / 適応
研究実績の概要

最終年度では、中学生を対象とした縦断データの3時点目を収集した。昨年度からのデータと紐づけ3時点の縦断データとして分析を継続中である。本年度は昨年度の2時点のデータを用いた分析を行い学会で2つの研究発表を行った。1つは友人との学習活動と動機づけの相互的な関係に関するものである。友人との学習活動を行う者ほど、後に勉強に対して興味を持つことが分かった。また、学習への興味は自己効力感を促進させていた。2つ目の研究は、向社会的行動と共感性、および援助効力感の相互的な関係についての分析である。援助効力感は後の向社会的行動を予測すること、共感性のうち認知的共感性が向社会的行動、援助効力感を予測することが分かった。
期間を通じて、3つの研究を行った。1つは上述の縦断研究である。2つ目について、本研究期間開始と同時にコロナ禍で学校が一斉休校および行動制限が行われ、調査等の実施が不可能になった。この為、研究計画の変更を余儀なくされ、当初予定になかったメタ分析による既存の縦断研究の統合を行う研究を行った。向社会的行動と友人からの受容の関係についてのメタ分析である。小学生でのみ友人からの受容は向社会的行動に結びつくこと、向社会的行動を行うと友人から受容されること、中・高校生ではいずれも無関係であることが示された。3つ目は介入研究である。社会コンピテンスの一つとして援助要請行動に着目し、生徒同士で話の効き方や声がけの方法について学ぶプログラムを考案、実施した。その結果、統制条件と比較した。援助効力感について本プログラムは一定の効果があることが示された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 中学生を対象とした SOS の出し方教育の実践と効果に関 する考察-ストレスマネジメント型と相互援助型の比較 から-2024

    • 著者名/発表者名
      江畑慎吾・松本拓真・山村麻予・大谷和大
    • 雑誌名

      学校心理学研究

      巻: - ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 児童期における表出的・非表出的向社会的行動に関する認知:発達的視点から2023

    • 著者名/発表者名
      山村 麻予、中谷 素之
    • 雑誌名

      発達心理学研究

      巻: 34 ページ: 219~229

    • DOI

      10.11201/jjdp.34.219

    • 査読あり
  • [学会発表] 友人との学習活動と動機づけの相互的関係2024

    • 著者名/発表者名
      大谷和大・山村麻予・鈴木修斗・松本拓真
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 中学生における友人への向社会的行動2024

    • 著者名/発表者名
      山村麻予・松本拓真・鈴木修斗・大谷和大
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
  • [学会発表] 学業エンゲージメントと友人関係の相互的関係2023

    • 著者名/発表者名
      大谷和大・稲垣 勉・太田 正義・加藤 弘通
    • 学会等名
      日本心理学会87回大会

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公開日: 2024-12-25  

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