研究課題/領域番号 |
20K03362
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
小林 朋子 静岡大学, 教育学部, 教授 (90337733)
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研究分担者 |
渡邊 弥生 法政大学, 文学部, 教授 (00210956)
古見 文一 静岡大学, 教育学部, 講師 (70771848)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | レジリエンス / 不登校 / 子ども |
研究実績の概要 |
今年度は、2つの調査を同時に進めることができた。まず今年度もレジリエンスの縦断調査を行った。対象者は、S県内の国公立学校の小学生1,251名、中学生 3,306名、高校生1,470名 計6,027名であった。その結果、レジリエンススキルでは例年と異なり、小6と中1が例年よりも低い傾向であったことがわかった。さらにストレス反応の推移をみると、小6と高校生がここ5年間の中で最も高い数値であった。このことから2022年度では、高校生全体および中学1年生の不登校に対する早期対応や、ストレスマネジメントなどの予防を積極的に行っていく必要があることが示唆された。こうした数値の変化は、新型コロナウイルス感染症の拡大によるメンタルヘルスへの影響が指摘されているが、これがその影響によるものなのかは今後の継続的な調査で明らかにしていく予定である。 また、困難な状況におかれた時にこのレジリエンススキルを発揮していくことで周囲とのポジティブな相互作用が起き、この相互作用のプロセスを経ていきながら適応していくと考えられている。そこで中学生が困難な状況の中で発揮しているレジリエンススキルを明らかにするため、適応状態が改善しレジリエンスを発揮したと判断できる生徒を対象としたインタビュー調査を行った。2021年度は4名の生徒と1名の保護者の協力が得られた。現在、調査を継続中であり、2022年はさらに対象者を加えて調査を進めて行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レジリエンススキルに関する生徒へのインタビュー調査について、コロナウイルス感染症の拡大の影響があり、対象者が十分に確保できず、十分なデータを確保できていない。そのため、2022年度にも継続して調査を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
レジリエンススキルに関する生徒へのインタビュー調査について、コロナウイルス感染症の拡大の影響があり、対象者が十分に確保できず、十分なデータを確保できなかったため、2022年度にも継続して調査を進める予定で、現在、追加の協力者の確保を進めている。 また小学生から高校生までのアンケート調査についても、協力校を30校ほど確保できたため、9月に調査を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染拡大により、学会参加がオンラインになったことや、研究の進行が少し遅れている。次年度は調査対象者を増やすなどして調査を行う予定である。
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