多機関によるビッグデータ収集の基盤としての臨床実践の共通データセット開発

2023 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20K03387
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分10030:臨床心理学関連
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 高野 明 東京大学, 相談支援研究開発センター, 教授 (50400445)
• 研究分担者: 鈴木 健一 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (10284142) ; 吉良 安之 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (30195408) ; 福盛 英明 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (40304844) ; 榎本 眞理子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 講師 (40632394) ; 大塚 尚 東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (60735075) ; 川崎 隆 別府大学, 文学部, 准教授 (60747509) ; 太田 裕一 静岡大学, 保健センター, 准教授 (70324142) ; 池田 忠義 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (70333763) ; 田中 崇恵 埼玉工業大学, 人間社会学部, 講師 (80737750)
• 研究期間 (年度): 2020-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: 学生相談 / 心理臨床実践の評価研究 / ビッグデータ

研究成果の概要

本研究は、学生相談の分野において、多機関によるビッグデータ収集を可能にする共通のデータ収集枠組みを検討することを目的とした。2020年度は、各大学のデータ収集方法の調査とアメリカの共通データセットの文献調査を行い、2021年度は予備調査と32大学へのアンケート調査を実施し、データ収集方法を検討した。2022年度は「学生相談機関の共通データセットマニュアルVersion1.0」を作成し、2023年度はペンシルベニア州立大学のCenter for Collegiate Mental Healthを訪問し、データ収集ネットワークの構築を行った。

自由記述の分野

臨床心理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、学生相談におけるビッグデータを活用するためのデータ収集の共通の枠組みを開発し、臨床心理学的介入の評価と改善方法を模索するものである。学術的意義として、複数の大学にまたがる大規模データの集積と分析が可能となり、エビデンスに基づく心理学的介入の新たな知見を提供できる。社会的意義として、学生相談の質向上と効果的な支援方法の確立に寄与し、相談機関間の協力を促進する基盤を整える点が重要である。この枠組みにより、学生相談実践の向上に寄与する研究が促進されることが期待される。また、データの安全な取り扱いと倫理的配慮を行うことで、信頼性の高い研究基盤を構築することができる。