本研究の目的は古澤平作の遺品調査を通して日本の精神分析史の構築を目指すものであったが、新型コロナウイルス感染症拡大のため、計画を変更し、文献調査を通して草創期の精神分析家の日本の独自性を掘り起こすとともに日本における精神分析史研究の定着を通して、日本の精神分析史の構築を目指した。具体的には古澤平作の教育相談活動や代表的概念の成立過程をまとめ、現代における意義を論じた。さらに2021年より「精神分析史と人文科学」シンポジウムを立ち上げ、ウェブサイト(https://hp.educ.kyoto-u.ac.jp/)を作成し、一般向けの対談やシンポジウムの動画配信を公開した。
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