研究課題/領域番号 |
20K03391
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
中島 俊思 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (90568495)
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研究分担者 |
望月 直人 大阪大学, キャンパスライフ健康支援・相談センター, 准教授 (20572283)
原田 新 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 准教授 (70721132)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害 / アルバイト / スキル |
研究実績の概要 |
発達障害大学生のアルバイトスキル尺度の開発にむけ、専門家と概念整理を行い、WEB調査を実施した。概念整理では、大学や地域の発達障害者支援センターで発達障害者支援を専門とする4名の専門家に協力を依頼した。対象とするアルバイト職種・業種の整理を行い、100種のアルバイトを選定した。アルバイトスキルとしてコミュニケーション領域(30項目)、作業領域(39項目)、環境領域(35項目)、準備マネジメント領域(23項目)の4つを設定し、項目の作成と内容生成をおこなった。これらを用い、100の職種それぞれに、領域別にどのスキルが含まれるかを把握するため、2023年1月~3月にWEB調査会社を活用したアンケート調査を実施した。調査は、1回目に1000名を対象にしたスクリーニング調査を実施し、アルバイト経験の有無と大学・短期大学卒業の学歴を有する対象者750名を選定したした。2回目と3回目調査は750名を対象に、大学在籍時に最も長期経験したアルバイトと、その職種に必要とされるコミュニケーシション領域・作業領域・環境領域のスキルを選択してもらった。2回目では100のうち34職種に関する各領域で必要とされるスキルを同定し、3回目では21のスキルを同定し、合計55の職種に関し各領域における必要なスキルを振り分けることができた。また統計解析の結果、当初想定されていた各領域のスキルの中でもほぼすべての職種に共通して必要とされる基礎スキルが有することも明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は第1段階として2回のWEB調査を行い、大学時代に経験したアルバイト職種とそれに含まれるスキルの分類するという作業まですることができた。本来なら事業主・雇用者側に職種ごとのスキル分類のための調査をこのなう予定であったが、職種が多岐にわたりWEB調査では研究予算を超過していため、対象をアルバイト経験者に切り替えて実施した。また、第2段階として、現役大学生を対象とした標準得点を知るための調査を実施する予定であったが、2022年度の大学在籍学生はコロナ禍でアルバイト経験そのものの少なさがみこまれたため、1年延期して2023年度実施する運びとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は第1段階の基礎調査として2回のWEB調査を行った。第2段階として、現役大学生を対象とした標準得点を知るための調査を実施する予定であったが、2022年度の大学在籍学生はコロナ禍でアルバイト経験そのものの少なさがみこまれたため、1年延期して2023年度実施を計画している。九州地区・関西地区・中国地区の現役大学生1000名程度を対象に、大学在籍中のアルバイト体験の有無と職種・期間、基礎調査で明らかになった3領域のアルバイトスキル、さらに基礎調査では収集しなかった準備・マネジメント領域について収集し、一般大学生がどの程度各領域の基礎スキルを獲得しているかの標準データセットを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は第1段階として2回のWEB調査を行い、大学時代に経験したアルバイト職種とそれに含まれるスキルの分類するという作業まですることができた。本来なら事業主・雇用者側に職種ごとのスキル分類のための調査をこのなう予定であったが、職種が多岐にわたりWEB調査では研究予算を超過していため、対象をアルバイト経験者に切り替えて実施した。また、第2段階として、現役大学生を対象とした標準得点を知るための調査を実施する予定であったが、2022年度の大学在籍学生は、他の大学生の学生生活に関する実態調査等でも明らかになっているように、コロナ禍でアルバイト機会や実施経験そのものの少なさがみこまれたため、1年延期して2023年度実施する運びとなった。
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