研究課題/領域番号 |
20K03400
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
中島 由宇 東海大学, 文化社会学部, 特任講師 (90824920)
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研究分担者 |
櫻井 未央 杏林大学, 保健学部, 講師 (10807829)
改田 明子 二松學舍大學, 文学部, 教授 (80192532)
山田 美穂 就実大学, 教育学部, 准教授 (30610026)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 知的障碍 / 心理療法 / 成人 / 社会的障壁 |
研究実績の概要 |
知的障碍をもつ成人がメンタルヘルス上の問題を呈することは珍しいことではないが、見逃されやすく関心が向けられにくい。我が国ではこの問題への対応は立ち遅れている。そこで本研究では、日本における取り組みの実態を把握して何が社会的障壁となっているかを明らかにし、心理療法のよりよい方法を多角的に検討する。 知的障碍者福祉施設職員や心理職を対象とした質問紙調査はコロナウイルス感染拡大問題を受け、計画よりも遅れており、質問項目の作成を終えたところである。 優れた実践家に対するインタビュー調査は計画通りに進行しており、研究協力者のサンプリングとインタビューガイドの作成を実施したところである。 知的障碍をもつ人への心理療法に関する文献研究は予定よりも早く進行しており、研究成果を現在投稿中である。 翻訳は予定よりも早く進行しており、原稿はおおむね完成し、公刊の具体的目途も立ったところである。翻訳に関連して日本心理臨床学会にて自主シンポジウムを開催予定であったがコロナウイルス感染拡大問題の影響で中止となったため、代わって「V.シナソン『知的障害のある人への精神分析的アプローチ』をめぐる対話のはじまり」(2021年3月,就実教育実践研究,14,101-116)を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
社会的状況等の影響を受けて研究により進捗のばらつきはあるものの、概して研究計画書通りに進展しており、特に翻訳について公刊の目途が立った点に関しては当初の計画以上の成果であると言える。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、基本的には研究計画書に沿って行うが、2020年度の想定以上の成果を受けて発展的な研究も行う予定である。 1.知的障碍者福祉施設職員に対する質問紙調査の実施 2.翻訳に関する自主シンポジウムを日本心理臨床学会にて開催 3.優れた実践家に対するインタビューの実施、分析 4.3に関連して、実践知の継承をめぐる体験について研究者自身の自己分析の実施、分析
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、質問紙調査を実施しなかったため印刷費、通信費、データ入力費等を使用せず、また、学会がオンライン開催となったため旅費を使用しなかったため、次年度使用額が生じた。
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