研究課題/領域番号 |
20K03404
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
大和田 攝子 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (10340936)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 地域援助 / 遺族ケア / 死別 / 悲嘆 / リスクアセスメント |
研究実績の概要 |
本研究は、医療従事者が患者の死別前から家族の不適応を予測するための独自に開発したアセスメントツール(悲嘆予測チェックリスト)を用いて、より効率的に遺族ケアを提供できるような支援システムの構築を目的とする。研究代表者はこれまで研究協力者である医療機関(緩和ケア科)の協力を得て、遺族に対して死別直後から切れ目なくケアを提供できるようなプログラムを開発し、実践を行ってきた。しかし、個々の遺族のニーズや状況に合わせたきめ細やかなケアを提供するには、限られた資源では限界がある。そこで、患者の死別前から家族の不適応を予測し、早期に支援・介入を行うことは、限られた資源を有効に活用する上で必要不可欠であると考えられる。本研究では、遺族のニーズや不適応のリスクに応じて支援や介入の方法(プログラム)を選択できるような支援システムの構築と有効性の検証を試みる。 昨年度に続き、悲嘆予測チェックリストを用いた担当看護師による家族の評価を2023年9月末まで実施した。また、患者の死から3ヶ月が経過した遺族に対して自記式質問紙(1回目)および悲嘆に関する情報や利用可能なプログラム等をまとめた小冊子を順次送付した。質問項目は死別後の支援に関するニーズや精神症状の評価などである。遺族に対する質問紙調査(1回目)は2023年12月末で終了し、看護師によるリスク評価と遺族の質問紙調査の両方とも揃っているデータ数は56名である。現在は、患者の死から1年3ヶ月が経過した遺族に対して自記式質問紙(2回目)を順次送付している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度より研究を開始することができたものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により当初の予定通り研究は進んでいない。遺族に対する自記式質問紙調査についても回収率が想定以上に低く、目標とする人数に達していない。よって、研究はやや遅れていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
次年度も引き続き、患者の死から1年3ヶ月が経過した遺族に対して自記式質問紙調査(2回目)を実施し、利用したプログラムについて評価を求める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究成果の発表のための費用や必要なソフトウェア(SPSS)を計上していたが、研究自体が遅れていることから、本年度は使用しなかった。 次年度は、質問紙送付のための通信費(切手代等)の他、研究発表または資料収集のための学会参加費用(国内旅費)、統計ソフト(SPSS)の購入を予定している。
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